冬の不調から身を守るためには「乾燥対策」が重要!

「冬型の気圧配置」「空気の乾燥」「冷え」など、天気予報を見たり聞いたりしていると出てくるこれらの言葉に要注意。冬の季節特有の不調と予防についてお伝えします。

■ウイルスや細菌は「乾燥した空気」が大好き

乾燥した冷たい空気は、皮膚(肌)や鼻の粘膜などから水分を奪います。水分が奪われると、ヒトが本来持っているはずの「バリア機能」が低下し、肌荒れやかゆみ、ひび割れが発症しやすくなり、ウイルスや細菌性疾患の原因にもなります。ウイルスや細菌は乾燥した環境で増加し、遠くまで飛散することができるため空気中の滞在時間が長くなります。これはヒトにとって大迷惑な状態…つまり、身体に入れたくないウイルスなどが息をするたびに鼻やのどから侵入する機会が増える、量が増える、ということなんです。

通常の状態では、口から気管支に侵入した細菌類は咳や痰(たん)と一緒に体外に排出されますが、肝心の気管支が炎症を起こしてしまっていると排出機能が弱くなり、その結果として侵入した細菌類やウイルスにやられてしまう可能性が高くなります。

空気が乾燥した場所で1人の感染者が咳やくしゃみをまき散らすことにより、何人もの、いえ何十、何百人もの人々が感染の脅威にさらされることになるんです。本当に迷惑な話です。
咳が出る人はマスクの着用を。体調が悪い時に無理をして外出したり、他人と接触することは控えるようにしましょう。

■冬に気をつけたい生活習慣

1:マスク・手洗い・うがいを徹底

移動中はマスクで顔や喉を保護する(マスクをしている部分は呼吸によってある程度の湿度が保たれます)、外出後は手洗い・うがいを徹底的に!←これらは鉄則です。手洗いに関しては、指と指の間なども丁寧に洗うよう心がけてください。

2:エアコン(暖房)使用は加湿器も併用

エアコンは部屋全体を暖めてくれるとても便利で有効な暖房器具ですが、室内の空気が乾燥しやすくなる特徴もあるため、加湿器も併用するなどして乾燥対策を徹底的に工夫してくださいね。冬は厚めの生地のカーテンをつけたり、カーテンの丈を長めにすると、室内の温度を保ちやすくなります。また、空気の入れ替えを定期的にすることもお忘れなく。

3:水分補給を意識して

冬は夏と比べると「のどの渇き」は感じにくいかもしれませんが、風邪対策や、冬に起こりやすい心筋梗塞の予防にも水分補給はとても大事です。体内を冷やさない「常温」もしくは「ぬるま湯」の水分をこまめに補給するよう心がけましょう。

身体を冷やさない・乾かさない。冬に限らず言えることですが、栄養バランスの良い食事をしっかり摂ること、十分な休養と睡眠、適度な運動を心がけ、厳しい季節を乗り切りましょう!

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(アール)

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