日本付近に接近した台風の衛星画像を見ると、反時計回りに回転していることが分かるはず。しかし台風の回転方向は、地球上のどの地点でも同じというわけではありません。反時計回りに回転しているのは、北半球だけなのです。
回転方向は地球の自転に影響される
地軸の北側(北極側)を上にして、地球を真横から眺めると、地球は東向きに自転しています。地球の自転はさまざまな面に影響を与えており、それは気流も同様。つまり気流にも、東向きの力が加わっているのです。台風は巨大な渦巻きであり、その中心部に向かって風が吹き込んでいます。その風にも東向きの力が加わることから、台風は反時計回りに回転するのです。
ただしこれは、あくまでも北半球における話。地軸の南側(南極側)を上にして、地球を真横から眺めた場合、地球は西向きに自転しています。つまり南半球においては、北半球とは反対、西向きの力が気流に加わるということ。台風に吹き込む風もその影響を受けることから、南半球における台風は時計回りに回転するのです。