【天体観測】5月26日はスーパームーンの皆既月食!

2021年の八十八夜は5月1日。八十八夜は立春(2021年の立春は2月3日)を1日目として数えて88日目にあたります。春から夏へと季節が移り、お茶の新芽を摘む日でもあり「八十八夜の新茶を飲むと長生きする」「無病息災」など、縁起の良い言い伝えが多く残されています。今年は4月中に早々と「夏日」という文字を目にし、3回目の緊急事態宣言が発令された都府県もある中で異例のゴールデンウィークを迎えることになり、緊張しながら5月を迎えた方も少なくないことでしょう。これから夏を迎えるとはいえ、こんな状況ではなかなか開放的な気持ちになれませんが、5月末には日本各地で観測できる「皆既月食」も。では、今月の見どころをまとめてお伝えします。

画像:国立天文台HP

■ 惑星と月の併走
各地で始まっている、今年一番のビッグイベントのリレー。夜空では明るく輝く木星・土星と月が併走しているように見えます。3日〜6日、日の出より1時間くらい前の南東の空をご注目!です。
※くれぐれも太陽を観ないよう、観測は日の出前までに済ませてください!

画像:国立天文台HP

■ 滅多に観られない水星を見つけるチャンス
金星・火星・木星・土星のように比較的見つけやすい他の太陽系惑星と比較すると、太陽系の一番内側を公転している水星はとても見つけにくく、ふだんは滅多に観ることができません。水星を観ることができるのは、太陽からの見かけの位置が離れる「最大離角」の前後のみで、今年5月17日に東方最大離角を迎えるためこの日を中心に数日間、太陽が沈んだ空に水星を見つけやすくなります。太陽が完全に隠れたら、まず輝く金星を見つけましょう。水星の高度は高くありませんので、できる限り開けた場所で観察することをお勧めします。
※太陽を絶対に観ないよう、観測は太陽が完全に沈んでから初めてください!

■ 26日はスーパームーンの皆既月食!
5月26日の満月は地球に近いスーパームーンの皆既月食です。日本各地で観察することができ、北海道西部・東北地方西部・中部地方西部・西日本では、月食が始まって欠けた状態の月が昇る「月出帯食」になります。詳細についてはもう少し後にまたお伝えしたいと思いますが、今のうちにスケジュール帳にメモしておいてくださいね!

コロナで不自由を感じる日々が続きますが、せめて夜空を見上げて季節の移ろいを楽しみましょう!

(コラム担当:F)

シェア!