前回のコラム(【春のストレス対策①】ストレスはどこからどのようにやってくるのか?を知る)で、ストレスを感じる原因「ストレッサー」についてお伝えしました。春はストレスを感じやすい季節です。ストレッサー(ストレスの原因)に関して、さまざまな刺激が挙げられましたが、特に春は環境が変わることで一年を通じて最もストレスを感じやすい季節と言えます。
ましてやコロナ禍の新しい生活様式で、慣れた・仕方がないとはいえ「常時マスクの着用」をしなくてはならないことも、以前のように自由な行動ができずいろいろな制限を課されていること、先行きの不安や在宅勤務で生活のリズムが乱れがち…など、ストレス満載の毎日かもしれません。
また「春眠暁を覚えず」という言葉の通り、眠さやだるさを感じやすいのもこの季節の特徴です。以前、交感神経と副交感神経が交互に優位になっていることを書かせていただきましたが、これには気温も関係しており、寒い冬季は交感神経が優位、暖かくなってくると副交感神経が優位になります。ちょうどこの移行期間にあたる春は、1日のうちでも寒暖差が大きく、また「三寒四温」と言われるように、寒い日と暖かい日が交互にやってきたりするため、自律神経が不安定になりがちです。加えて日照時間の変化で体内時計が「時差ぼけ」に似た状態になり、眠さやだるさなど不調をきたしやすくなります。では、どのように対策をすれば良いのでしょう。
夜はストレスに弱くなる!
私たちの身体はストレスを感じると、ストレスによって不調をきたさないよう自分を守るためのシステムが備わっていると言われています。このシステムは体内時計と紐づいており、研究によると朝(午前中)の方がこのシステムが活発に反応することがわかったそうです。逆に、夕方や夜にはそれが弱くなりストレスにうまく適応しづらくなるようです。ということは、できるだけ朝の早いうちから活動を始め、ストレスがかかりそうなことは夕方前に終えた方が良いかもしれませんね。
朝から夕方(日中)に活発に動いて、夜間は深い眠りでしっかり休養を。メリハリのある規則正しい生活で自律神経のバランスを整えましょう。
<朝> 心身ともに目覚めさせる
目覚めたらカーテンを開けて太陽の光を浴びる
朝食はよく噛んで、メニューにタンパク質を!
深呼吸する
足の付け根をぐるぐる回して血の巡りを促したり、ウォーキング、サイクリングなど心地よいリズム運動を
<昼> 集中して活動する
毎日決まった時間に昼食をとる
仕事・勉強・作業に集中する
テレワーク・デスクワークの人は1時間に1回程度、椅子から離れ体を動かす
筋トレをするなら、体温が上昇している夕方がベター
<夜> リラックスして休養を
リラックスを心がけ、気持ちを鎮める
夕食は就寝2~3時間前までに済ませる
就寝前にスマートフォンやパソコンなどのブルーライトを発する機器をできるだけ見ない
できれば、シャワーだけでなくぬるめのお湯に浸かる(半身浴など)
夜間の運動はストレッチや軽いヨガなどがおすすめ
コロナ禍で、以前は経験したことのない新たなストレスを感じる瞬間も多いと思います。仕事の進め方や人間関係においても、やりづらさを抱えている方も少なくないでしょう。コロナの影響が長く続いている分、ストレスも多い毎日と思いますが、できることから工夫してご自身を守っていただきたく思います。
せめて、就寝前には煩わしいこと一切全部取り敢えず忘れて、本を読んだり楽しかったことを思い出したり楽しい予定を考えるなど、精神的にハッピーなことを思いながら眠りについていただきたいと思います。
(健康管理士:R)