うだるような暑さが和らぎ、朝夕などは「涼しさ」も感じられるようになってきました。秋は暑さから解放されてホッとする季節で過ごしやすい印象がありますが、実は秋に不調を訴える人はかなり多く、体調を崩しやすい季節でもあるんです。
■残暑厳しく「秋バテ」になりやすい
つい先日も9月に真夏日が457地点もあった!というデータをご紹介したばかりですが、実際、暑い日が増えて「真夏日(最高気温30度以上)」「猛暑日(最高気温35度以上)」の日が多く、最高気温が25度以上の「夏日」でも「今日はちょっとマシだな」なんて感じる時代になってしまいました。
暦の上では立秋(2019年は8月8日~)から秋分(同:9月28日)までの暑さのことを「残暑」と表現します。少しずつ夏の勢力・太平洋高気圧が弱くなってはくるけれど、このところは10月になっても最高気温が30度を超えることも珍しいことではなくなってきて、毎年のように「今年の残暑は厳しい」という言葉を耳にするようになりました。
この時期に多いのが、1日の気温差が大きくなったことによる自律神経失調症です。身体が気温の変化に対応しきれず、疲労を感じたり、体調を崩しがちになるんですね。
■気圧の低下でアレルギーが悪化?
台風や雨のときは「低気圧」になりやすい状態です。気圧が低下すると、身体の中にヒスタミンという物質が分泌されやすくなります。ヒスタミンは炎症を起こす働きを持つとされ、過剰な分泌によって、かゆみを感じたり、花粉や鼻炎、ジンマシンなどを感じやすくなる人が増えるようです。
■身体の冷えは万病のもと
カラッと晴れた夜は「放射冷却」が起こり、地球の熱が宇宙に放出されて気温が一気に下がります。秋バテのみならず、身体の冷えから発症する不調にも悩まされる人が多いようです。体温が低い状態が続くと基礎代謝が低下し、肩こりや腰痛などを引き起こしやすくなります。また、空気が乾燥してくると肌荒れや皮膚の炎症にもつながりますので、保湿はしっかり行いましょう。
手洗いうがいはもちろん、バスタイムにはリラックスしながらのんびり湯船に浸かって体温を保持し、身体を冷やさないようにすること。日中暑いからといって、冷たいものを摂りすぎないように気を付けて、せっかくの秋を元気で楽しんでくださいね。
(アール)