【防災特集②】備蓄食料で最重要の「水」。ウチに必要な水の量はどれくらい?

災害時に必要な食について考える時、最も重要なのが「水」。水はそのまま水分として飲むだけでなく、調理などにも必要不可欠。手を洗う、歯を磨く…清潔な水無くしては、私たちの生命の維持そのものができないと言えるでしょう。
農林水産省のローリングストックサイトに掲載されているキリンビバレッジ株式会社に「水」の循環備蓄に関するお話を伺いました。

―― ウェブサイトで展開されている「スマートストック」に関して教えてください。「スマートストックの日」を制定されたきっかけは?

東日本大震災の直後に、需給の混乱や情報不足などから、水を含めた様々な商品が手に入りづらい状況となり、大きな問題となったことをきっかけとしております。
地震等の災害が発生し、ライフラインが寸断された際に備えて、普段から自分たちの生活に必要な水、および食料の量を把握し、適切な量をストックしておくことを推奨しております。

―― ローリングストックではなく「スマートストック」にされたのは?

備蓄している食料や飲み物を賞味期限がくる前に消費し、消費した分を新しく補充するように「かしこく備蓄する(スマートストック)」ことに焦点を当てたかったためです。

―― 「スマートストックの日」制定の背景・経緯について教えてください。

スマートストックの“必要なものを必要なだけ”を実践し続けるためには、ストックしている食料や飲み物を賞味期限がくる前に消費し、消費した分を新しく補充していくことが求められます。半年に1回はストックしている食料を確認するきっかけの日に制定することで、消費とストックの循環を回すことができると考え、3月6日(みなおすむだなく)9月6日(くまなくむだなく)を制定しました。

―― ウェブサイトの中に、意識調査などがたくさん紹介されていますね。

東日本大震災を機に水を扱う飲料メーカーとしての使命から、有事の際でも最低限の水分を確保できるよう、日頃から無理なく無駄なく備蓄品をストックする「スマートストック」を推進すべく、経年で備蓄や水分補給に対する意識を調査し、活動に役立てております。

―― 「スマートストックチェッカー」について伺いたく存じます。具体的には必要な水の量をどのようにして計算されていらっしゃるのでしょうか。

消防庁、厚生労働省で推奨されている分量を元に計算できるようにしています。例えば

① 無洗米必量 (※参考 消防庁、厚生労働省)
男性大人:280g/日 女性大人:200g/日 こども:160g/日
(280+200+160×2)×3日間=2,400g

② 水の量
キリン アルカリイオンの水 2リットルボトル:5本/人(大人・子供問わず、3日当たり)※6本/ケース

―― こちらで紹介されているキリン「アルカリイオンの水」のお話を伺いたいと思います。「アルカリイオン」とは何(どんな状態)でしょうか?

「キリン アルカリイオンの水」は天然水に電気分解という処理をあえて施し、弱アルカリ性にしているのが特徴です。天然水を電気分解して陰極側に集まった水が「アルカリイオン水」となり、陽極側に集まった水が「酸性水」となります。
一般的に電気分解することで、天然水に含まれるミネラルのうち、陰極には陽イオンであるカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの陽イオンが集まり、陽極には陰イオンである塩化物イオン・炭酸イオン・硫酸イオン・硝酸イオンなどが集まります。


理科の授業で学んだ「電気分解」を思い出しました。キリンビバレッジさん、ありがとうございました。

最低限3日分の、ご家族全員分のお水は確保できていますか?「循環備蓄」について、一度ご家族でお話する機会をもたれてみてはいかがでしょう?

取材協力:キリンビバレッジ株式会社
参考:スマートストックチェッカー
(キリンビバレッジ株式会社)

防災士・アール

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