こっちのほうがヤバイ!? 「五月病」とは少し違う、「六月病」が注目されているワケ

連休明けに「会社に行くのがツライ気がする・・・そんな時は」というコラムで五月病についての記事をアップさせていただきましたが、この数年は「六月病」が注目されているようです。

■六月病とは?

五月病と同じく、環境の変化に適応しよう・周囲とうまくやっていこうとするための緊張状態が続いて知らず知らずのうちにストレスや疲れをためこんでしまい、そのために精神的・身体的に不調が出てきてしまうことをいいます。

新入社員や新入生、転職者などにありがちなこととされてきましたが、職場の環境が変わった人だけでなく、主婦や子どもにもある「誰にでもある症状」ということがわかっています。

■六月病になると・・・

六月病も五月病と同じように「適応障害」のひとつと考えられています。大きな違いとしては、五月病は急性に起こっている場合が多いのと比べ、六月病は慢性的に続きやすいということです。

頭痛やめまい、吐き気、食欲の減退、よく眠れない・寝つきが悪い、などの症状が上げられます。全国的に梅雨時期であることも、不調を感じさせやすい要因の一部ともいえるでしょう。不安定な気候でどんよりと気分も沈んで体がだるいなど、個人差はありますが「体調がよくない」と訴える人が増え、その不調が続いてうつ状態となり症状が悪化する可能性も。

■まずは「六月病」の予兆をチェック

チェック①「身体の変化」
□ 朝起きるのが辛い
□ 寝つきが悪く、寝た気がしない
□ 疲れが取れない。体がだるい、重い
□ 食欲がない
□ 肩こりや頭痛がひどい
□ 吐き気やめまいがする
□ 便秘・下痢・腹痛がある

チェック②「ココロの変化」
□ 気持ちが沈む
□ 不安や焦りを感じる
□ イライラする
□ 何事も面倒で億劫になった
□ 以前は楽しかったことにも興味がなくなった
□ 集中力がなくなった
□ 物忘れが多くなった
□ 注意力・判断力が低下している
□ 涙もろくなった

チェック③「生活の変化」
□ お酒やたばこの量が増えた
□ 遅刻が増えた
□ 「すみません」「~しなきゃ」が口癖になった
□ 友人や同僚の誘いを直前に断ってしまう

■対処するにはどうすればよい?

ストレスは誰にでもあるものですが、ストレスと上手に付き合っていけるようになると“ストレス耐性”もついてきます。

「ストレスと上手に付き合う」って、難しそうですが、ではどうすれば良いのでしょうか。
まずは「ストレスに気づくこと」が大事です。もちろん、ストレスの感じ方や強弱は人によって違いますし、他人には全くストレスにならないことが自分にとっては大きなストレスになる、ということもあるでしょう。ストレスは子どもの頃から常にある、といっても過言ではありませんし、知らず知らずのうちにストレスと上手に付き合えている人もいるかもしれません。

まず大事なのは「気づけること」。慣れているストレスは対処しやすく、ストレス反応としてはそれほど大きくなりません。ところが「どうしてよいかわからない」状態に陥ってしまうとストレス反応も大きく出てしまいます。

悪化する前にストレスチェックをし、自分の状態を知ること、ストレスに気づくこと、ストレス解消の方法をいくつか用意しておくこと。そしてストレスの原因が分かっていれば、それをできるかぎり吐き出してしまいましょう。

例えばノートなどに書き出すこと、あるいは誰かに話してみる・・・こうして吐き出すことによってストレスが解消できることもありますし、自分の感情や、なにが苦痛で問題なのか、客観的に、俯瞰(ふかん)でみることもできます。あるいは思いっきり泣くこともストレス解消に繋がるとされています。なにか、日常生活を忘れて集中できることを見つけ、打ち込んでみるのも良いでしょう。

ストレス解消法はいくつかパターンをもっておきましょう。そのほうが、例えば時間やコスト、天気や季節などの制約を受けずに柔軟に対処できそうです。
日頃からストレスをためない、小さな工夫も大事です。ご自身のストレスを毎日のちょっとしたことでリセットできれば、悪化する前になんとかできるかもしれません。「連休明けからなんとなく調子が良くないな」と感じたら、早めに専門家に相談したり、気分転換を!

空は梅雨が明けるまでの間、まだしばらくドンヨリしていそうですが、どうか清々しい気持ちでお過ごしくださいますように!

(アール)

シェア!