人間のカラダには多くの「水」が含まれていて、一番大きな構成要素となっています。水はカラダに必要な「栄養素」とはちょっと別物の「非栄養素」ではありますが、成人で体重の約55~60%、乳児では75%が水で構成されている・・・と思うと、とても重要な成分だということがわかりますよね。ちなみに体内の水は約70%が細胞に、その他の約30%は組織の間や血液など、細胞の外に含まれます。
■水はなにをしているのか?
カラダの中にある水の主な働きは、体内を循環して全身の細胞に栄養素と酸素を運び、老廃物を受け取って対外に排出することです。また、体温調節や代謝などにも水が関わっています。
*成人1人の1日当たりの水分摂取量と排泄量は大体同じくらいで、約2.5リットルの水分が尿・汗・呼吸・便から排泄され、飲料水・食物・代謝水(各栄養素が体内で代謝されるときに生じる水のこと)から摂取しています。
■水がないと生きていけない!
カラダの細胞数は60兆個、100兆個などの説がありますが、つまりその膨大な細胞を水が支えているといっても過言ではありません。水が足りない=死を意味するのです。
・体重の2%の水分が減少すると、激しい喉の渇きを感じます。
・体重の8%の水分が減少すると、めまいや過呼吸を引き起こします。
・体重の20%の水分を失うと、生命を維持することができません。
*水が1滴もない状態になってしまうと、5日間生きることができません。
非常用水は1人につき1日3リットルが必要とされていますが、今、ご自宅にその準備はできていますか?
■真夏だけじゃない!水分補給をこまめに
真夏は熱中症や熱射病などの危険性についてメディアなどでも注意喚起がされますが、その他の季節に「積極的に水を摂りましょう」という意識はあまりされません。特に春は気温も上昇して汗をかく機会も増えてきますし、三寒四温と呼ばれるような春独特の気温の変化やめまぐるしく変わる天気でカラダも疲れがちになります。他の栄養素ももちろんですが「水分」も意識して補給するようにしてくださいね。
また、この春から心機一転!今年こそ、今度こそ・・・と運動を始める方もいらっしゃるかもしれません。特に運動の際は「喉が渇いたな」と思う前に少しずつこまめに水分補給をするよう心がけてください。
(アール)