【3.11特集】震災対策技術展ルポ~「首都直下地震に備えるには」その1

第28回「震災対策技術展」会場では、各専門分野のスペシャリストによるセミナーも開かれていました。東京大学地震研究所 地震予知研究センター 教授・センター長、一般社団法人 防災教育普及協会 会長の平田直さんによる「首都直下地震の姿と災害に備える」を拝聴しました。講演内容をすべてお伝えすることはできませんが、このセミナーで学んだ事を共有したいと思います。

■日本で地震がどれくらい発生しているか?

日本では地震がどれくらい発生しているのか?について、気象庁のデータベースから期間と震度を設定して検索する事ができるのをご存知でしょうか。

観測が始まった1923年以降からの検索ができます。例えば1923年以降震度5弱以上の地震がどれくらい起きているかについて検索してみると「上限を超えました」と表示が・・・

※「地震の発生日時」の期間や、「最大震度」「地震の規模(マグニチュード)」「震源の深さ」の範囲や、「震央地名」を指定して検索することができます。
(注:地震を起こす岩石の破壊範囲は広がりを持っていますが、その岩石が破壊するときに最初に壊れ始める地中の点を「震源」、その「震源」の真上の地表の点を「震央」と呼びます。「震源」の地表からの深さが「震源の深さ」です)

また、同時に日本地図上に震源の深さで色分けされた地点も表示されます。
同じ条件(震度5弱以上)で昨年1年間を検索してみると

つい先日も北海道で震度6弱の地震が発生しましたが、2018年だけで震度5弱以上の地震が11件も発生していることがわかります、月に1度は震度5弱以上で揺れているということです。ちなみに、震度の小さいものもすべて含めると、2018年は25万回近くの地震が発生しているそうです。日本は地震列島などと呼ばれることもありますが、それにしてもこんなに数が多いとは。データを見て改めて地震の多さを認識しました。

■30年以内に70%の意味は?

「今後30年以内に70%の確率で大地震が起こる」などというニュースを目にした方は多いのではないでしょうか。過去のデータから導き出されたこの数字。70%の確率を、どのように捉えたらよいのでしょうか。

「過去の100年間にM7以上の地震が5回発生しているとしたら、未来の100年間にも5回発生すると仮定。それを30年間で計算すると70%」。シンプルに言うとこういうことになるそうです。ということは、1日、また1日と過ぎていくと「未来の100年」が「未来の99年と○○日・・・」という風にどんどん減っていきますので、確率自体は高くなることになります。

■全国地震予測地図

“日本全国の「地震ハザードの共通情報基盤」として活用されることを目指して作られたサービス”と表記された「J-SHIS 地震ハザードステーション」をご存知でしょうか。地震調査研究推進本部が過去10年間実施してきた地震ハザード評価の成果の集大成として位置づけられる「全国地震予測地図」や「確率論的地震動予測地図」、地震に関する情報が掲載されています。是非見てみてください。

■首都圏の地震について考える

地震は一度強く揺れると直後にまた強く大きく揺れます(余震)。余震の方が強い揺れだったという例も少なくありません。地震だけでなく、地震発生による津波や土砂崩れで多くの方が犠牲になっています。また、都心ではビルや家屋の倒壊だけでなく、ブロック塀の倒壊でも犠牲になった方がいらっしゃいました。

次回は「首都圏で起きる地震と災害」から、今できること、備えについてお伝えします。

(アール)

参考
気象庁データベース
J-SHIS
地震本部
防災科学技術研究所

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