風が吹いたら寒さが増す? 体感温度と風について

暦の上では「小寒」から「大寒」の間、寒さが最も厳しいとされる時期にあたる今日この頃、朝起きるのが辛い、手がかじかんで仕事の効率が落ちてしまう、外に出るのが憂鬱…天気予報で気温の予想を見るだけで寒くなってしまいそうですよね。

さて、この「寒さ」ですが、気温が低くても太陽が出て日差しがたっぷりあればそれほど寒さを感じない、逆に風が吹いていると実際の気温よりも寒く感じてしまうということをご存知ですか? このようにヒトの肌が感じる温度の感覚を定量的に表示した温度を「体感温度」といいます。
汗をかいたり、汗が蒸発したりすることでヒトの肌は温度を感じます。実際の気温だけではなく、湿度や風速、日照量などの諸条件によって変化します。もちろん、そういった環境要因だけではなく、年齢や性別、代謝量や健康状態、服装によっても体感温度は変わります。つまり「個人差」も関わってきます。もっと詳しく紐解いていくと、とても専門的なことになりますので、今回は一般的な要素のひとつ「風速」に関してお伝えしたいと思います。

■風速について

気象庁には「気象庁風力階級表」で風力を0~12の段階に分けた表を提示しています。

(気象庁風力階級表:気象庁HPより)

例えば天気予報の中で「やや強い風」などと表現されるのは風速が10m/s以上15m/s未満の風(風力5~6相当)。「強い風」では風速15m/s以上20m/s未満(風力7~8相当)、「非常に強い風」だと風速20m/s以上30m/s未満(風力9~10相当)となります。

風力階級は19世紀にイギリス海軍で活躍したフランシス・ビューフォート氏の考案による「ビューフォート風力階級」が基本になっています。

■天気図で「風が強い」を知るには?

風が強いかどうかを見極めるには天気図を見るのが一番です。ざっくり簡単に説明します。

↑こちらの図は2018年12月29日9時の予想天気図です。日本周辺の地図の上にある白い線を「等圧線」と言いますが、線と線の幅が狭く本数が多いほど風が強いとされています。ご自身のお住まいの地域にこの線が多くひしめいていると「今日は風が強い」と思って間違いなさそうです。

■防寒はしっかりと「首」を守る!

洋服を着込んでいても、風にさらされてしまいがちなのが「首」。いわゆる首だけではなく、手首・足首とあわせて「3首」と表現されますが、この3首を冷やさないようご注意を!意外なところから寒さは侵入してきます。マフラーやスカーフを巻く、手袋をはめる、ブーツや厚手の靴下を履くなど、防寒対策をしっかりして身体を冷やさないようお過ごしください。

(アール)

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