今年の夏 高温・多雨傾向

5月も下旬となって雨の季節が近づいてきましたね。きょう(22日)は愛媛県からあじさい開花の便りが届きました。また、21日には沖縄で平年より11日遅く、奄美では9日遅く梅雨入りが発表されました。過去の梅雨入り発表記録を遡ると、沖縄と奄美で5月下旬以降の梅雨入り発表となったのは、2018年ぶりのことです。この先、6月下旬にかけて沖縄・奄美では前線の活動が活発となり大雨になる見込みです。本州など今後梅雨入りする地域においても今のうちに大雨への対策やハザードマップを確認するなど防災への意識を高めておくことが重要です。

平均気温の傾向(6月~8月)

向こう3ヶ月(6月~8月)は、地球温暖化や春までのエルニーニョ現象の影響などにより、地球規模で大気全体の気温がかなり高くなるでしょう。平年に比べ太平洋高気圧の張り出しが強く暖かい空気に覆われやすいため、日本全国で気温は高い傾向が続く見通しです。

現在発生しているエルニーニョ現象は次第に収束し平常の状態に落ち着きますが、秋にかけてラニーニャ現象が発生する確率が高まっていく予測がされており、太平洋高気圧が日本付近で北への張り出しを強め気温を上昇させることが見込まれます。今年の夏も注意すべきことは十分な熱中症対策”です。水分補給を行ったり、エアコンを活用するなど暑さへの対策が必要です。

降水量の傾向(6月~8月)

向こう3ヶ月(6月~8月)は、前線や湿った空気の影響を受けやすいため、降雨量は西日本と沖縄・奄美で平年並か多い見込みです。東日本の太平洋側と、西日本から沖縄・奄美を中心に梅雨前線の活動が活発となる時期もあるでしょう。また、日本の南の太平洋高気圧が強いため、高気圧の縁を回って暖かく湿った空気が流れ込みやすいでしょう。

近年の大雨の年間発生頻度を見ると増加傾向にあり、梅雨期は日本各地で大雨が発生しています。これらは主に地球温暖化が影響しているとされていますが、観測記録によると1980年頃と比較して、現在は約2倍程度の増加となっています。そのため、大雨に対する備えが必要不可欠であり、最新の気象情報によりいっそう留意することが重要です。

(気象予報士:きっしー)

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