「あの日」から6年の月日が経ちました。3月11日は多くの方にとって忘れられない、そして私たち誰もが忘れてはならない日となっているのではないでしょうか。
6年目の3月11日、宮城県の被災地を訪ね慰霊祭に参列させていただき、当時宮城県~岩手県にかけて救助活動に当たった方にお話をうかがうことができました。6年経った今でもその爪痕は多大な影響を及ぼし、癒しがたい苦痛を私たちに与えた大震災。今後起こりうる震災に対して準備できるとしたらどんなことでしょう?
■備蓄は自分のためだけではない
インフラが途絶えた被災地を襲った原因のひとつに「都心部での買占め」がありました。被災地ではない場所で短期間の集中的な買占めが発生すると、供給できる物資そのものが不足し、被災地に届くものがさらに減ることになります。
水などの備蓄は日ごろから十分に備えておき、いざというとき買占めに走らなくても良い状態にしておきましょう。そうすることが自分や家族のためだけではなく、より被害の大きかった被災地のため(支援の一環)にもなるんですね。
■連絡手段は日ごろから家族とよく話して決めておく
人は究極の局面に立つと、まず大切な人に連絡を取ろうとします。連絡が取れた人はその後さまざまな場面で活躍ができます(例えば救助活動や支援活動など)が、取れなかった人は「連絡を取る」ことに集中し、他のことが全くできなくなるそうです。都心の帰宅困難者に伺ったアンケートでも、その時必要だった情報として「家族の安否」と答えた方が一番多いという結果になりました。日常ふつうに使っている連絡手段や通信手段が取れなくなったとき、パニックにならないよう、「自分のみを守る」「避難場所」について日ごろから家族でしっかりと話をしておくことがとても大事だと実感しました。
以前お話を伺った大船渡で被災した方も
「まずは自分の命を守ること」と、何度も何度もおっしゃいました。
「とにかく3日間生き延びたら応援がくる。だからこの3日間を何が何でも生き延びて欲しい」。
あれから6年。少しずつ薄れていってしまう防災意識を、いま改めてもう一度再認識しませんか。もし明日「その時」がきても、あなたご自身とあなたの大切な方々が生き延びられるように。
(2017/03/17 18:30更新)
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