秋になると楽しみにしていた「Rの付く月」に突入。海の幸・山の幸、新作スイーツや行楽弁当など、今年中に全部食べたいものを食べきれるのか?と思うほど「食」一色になるシーズン。
でも、こんなときこそ気をつけたいのが、そう!食中毒です。食中毒の原因となる菌(微生物)や、感染経路について知識をつけて、できる限りの防御策をとってください。
■食中毒の原因トップ3は…
① ノロウィルス(二枚貝の中に存在する微生物)
② カンピロバクター(牛・豚・鶏の腸管内に存在する微生物)
③ アニサキス(魚介類に寄生する寄生虫)
食品そのものに菌がいるのであれば、例えば販売される前になんとかできないものなのかしら?と思いましたが、人間のお腹の中にもたくさんの微生物がいるように、動物や魚のお腹の中にも普通に微生物がいて活動している、というのはいわば当然の話。けれど「微生物」だけに、見た目では判断できない…となるとどう防御すればよいのやら。
■徹底的に予防が大事!何をすれば良い?
まずは、食中毒予防の三原則。もう「当たり前」のことばかりですが、意外なところで「菌を手にいっぱいつけたまま」何かをしている可能性が!…そうです、スマホの操作です。あらゆる場所で操作するスマホですが、トイレでも使ったりしていませんか?
スマホが菌の温床になってしまう可能性もありますので、除菌シートなどでこまめに拭く、食事の前には丁寧に手を洗うなど、菌対策は徹底してくださいね。特に指と指の間など菌がたまりやすい・洗い残しやすい場所などにも留意するよう心がけましょう。
■食中毒予防の三原則を徹底!
・ 微生物を「つけない」
*他の食品からの汚染を防止
*手洗いの徹底、素手で食品を触らない
*調理器具の洗浄、消毒を徹底する
・ 微生物を「ふやさない」
* 冷蔵保存は10度以下
* 温蔵は65度以上!
・ 微生物を「やっつける」
*十分に加熱する(75度以上で60秒以上)※二枚貝は85〜90度で90秒以上
■微量でも怖い!O-157の特徴とは
O-157は牛の腸管内に存在する菌です。潜伏期間が1~14日(平均3~5日)と他の菌に比べて長く、少量の菌でも症状が出て、幼児やお年寄りなどが感染すると重症になる場合があります。
「食中毒」を起こす微生物は腐敗とは違うタイプのもので、例えば見た目に腐敗のような変化が無くて異臭がしないからといって食中毒にならない、ということではありません。食中毒を起こす微生物や菌の場合、見た目や臭いでは判断ができませんのでさらに注意が必要です。これからの行楽シーズン「もう涼しくなるから大丈夫!」ではなく、三原則をしっかり実践してできる限りの対策を!
■加熱で退治できない?黄色ブドウ球菌も注意が必要
食品についている菌だけでなく、ヒトや動物の皮ふにいる常在菌でもある「黄色ブドウ球菌」も毒素を産生します。この毒素も恐ろしく100℃で30分加熱しても分解されません。
調理の前には手を良く洗う、消毒する。例えばおむすびを作るときにはビニール手袋を着用するなど、できることはたくさんありそうです。