【天体観測】月と惑星の動きから目が離せない!

5月26日には「スーパームーンの皆既月食」が話題となり、全国各地で空を見上げた方がたくさんいらっしゃったと思いますが、本州を覆った雲の影響で月食が観察できたのは地域限定になったようです。次の皆既月食は2022年11月8日。1年以上も先になりますが、また近くなったらピックアップさせていただきたいと思います。
6月10日は金環日食ですが、みられる地域がカナダ北東部、北極海、ロシア北東部などに限られており、残念ながら日本では全く観ることができません。次に日本で日食が観られるのは2030年6月1日(金環日食)、その次は2035年9月2日(皆既日食)とだいぶ先の話になりそうです。

■春から夏へ、星座もバトンタッチ
春の夜空に大きく見えていた北斗七星から伸びる大きなカーブ「春の大曲線」、うしかい座のアークトゥルス・おとめ座のスピカ・しし座のデネボラを結ぶ「春の大三角」は西の空に傾き、入れ代わるように東から「夏の大三角」が登場します。夏の大三角を構成するのは、はくちょう座のデネブ、わし座のアルタイル・こと座のベガ。下の図を参考に、星空に夏を見つけてみてください。

画像:国立天文台HP

■月と惑星
6月は月と惑星の接近に注目しましょう。
<上旬>5/31〜6/2・・・明け方の空で土星、木星に接近
上弦の月が木星・土星と順に近づいていきます。少しずつ高度を上げる月と、控えめに輝く土星、約マイナス2.5等でキラキラと輝く木星のコラボレーションをお楽しみください。

画像:国立天文台HP

<中旬>6/12・・・夕方の空で金星に接近
夕方、日暮直後の西の空に明るく輝く金星を見つけることができます。ただ、高度が低く太陽を追いかけるように沈んでしまいますので、観察ができる時間はとても短いです。
※くれぐれも太陽が完全に沈んでから観察してください。

画像:国立天文台HP

<下旬>6/27〜6/30・・・未明の空で土星、木星に接近
6月上旬に土星、木星と近づきながら小さくなっていった下弦の月が、1ヶ月経って再び土星、木星に近づいていきます。

画像:国立天文台HP

接近といってもあくまで見え方のことで、月と他の惑星が実際に近づくのではありませんが、それぞれの位置関係が変化していく様子を観察するのも楽しいものです。6月21日に昼間の時間が一番長い日「夏至」を迎えますし、梅雨入りした地域も多く月や星を観察するには少し難しいシーズンになりましたが、梅雨の晴れ間を見つけて夜空を見上げてくださいね。

(コラム担当:F)

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