【二十四節気・八節】列島で地震頻発、4月中に早くも夏日

春分(3月20日)から立夏まで6週間と少し。季節はずいぶん進みました。立夏の5月5日は端午の節句でもあり、軒先やベランダで風に吹かれて泳ぐ鯉のぼりを目にすることも。鯉のぼりは「滝登りで鯉が龍になる」という伝説にちなみ、武士の家庭で子どもの立身出世を願って江戸時代から始まったとか。コロナ禍ではお目にかかるのが難しいかもしれませんが、日本各地の川で鯉のぼりをたくさん泳がせる行事もありますね。さくら前線も4月22日には札幌に到達、国内でさくらを鑑賞できるのは北海道東部のみとなっています。下の写真は東京都西部の多摩川沿いにある桜並木の定点観測です。

■ どうなる? これからの気象の変化

2015年9月に開催された国連サミットにおいて、加盟国の全会一致で採択された「2030年までのアジェンダ」に記載され注目を浴びた「SDGs(持続可能な開発目標)」。17の目標・169のターゲットから構成されておりとても幅広く奥深い内容ですが、目標の13に「気候変動に具体的な対策を」が掲げられ、地球温暖化でこれ以上気温が上がらないようにするための世界共通の長期的な目標があることをご存知でしょうか。

4月28日に気象庁が発表した「気候変動監視レポート2020」によると大きなトピックとして「2020年冬(2019年12月〜2020年2月)の記録的な高温と少雪」、「2020年8月に日本の南を中心とした海域で海面水温が過去最高を記録」が挙げられており、全国的に猛暑日や熱帯夜が増加して冬日は減少しているとのこと。また、令和2年7月豪雨で東日本から西日本を中心に記録的な大雨・日照不足となったこと、令和2年冬(2019年12月~2020年2月)の降雪量が全国的にかなり少なく、北・東日本の日本海側で統計開始以降最も少ない記録を更新したことなど極端な気象現象の長期的な変化傾向には、地球温暖化の影響があると考えられるとされています。(参考:気象庁HP)

世界の平均気温が上昇しているとの報告もあり、子どもの頃を思い返してみると5月のイメージが少し変わってきたな、と感じていらっしゃる方も少なくないかもしれません。台風の大型化や雨の異常が温暖化にも関係があるならば、できるかぎりそれを防ぐ工夫を一人ひとりが意識したいですね。

<TOPIC>・・・春分(3/20)〜立夏(5/5)まで
3/20 宮城県で震度5強の地震発生
3/26 日田市などで夏日を観測(3月に3日目は初)
3/29 東京で10年ぶりに黄砂を観測
3/29〜4/5 全国で震度1以上の地震が29回、うち8回は震度3以上
4/10〜4/11 鹿児島県トカラ列島で地震が頻発
4/14 台風2号発生、その後「猛烈な勢力」へ発達(4/17)
4/18 広島県、岩手県、宮城県で震度4の地震発生
4/22 栃木県で観測史上1位の記録的な乾燥
4/22 各地で夏日・250地点超え
4/25 東京、京都、大阪、兵庫の4都府県を対象に3回目の緊急事態宣言期間へ

コラムでは立春・春分・立夏・夏至・立秋・秋分・立冬・冬至と、二十四節気のうちの八節に季節の情報をお伝えしたいと思います。立夏から季節は「夏」。これから夏至(6月21日)にかけて昼間の時間が長くなっていき、気温もどんどん高くなりそうですので紫外線対策や熱中症対策をしっかりなさってください。

(コラム担当:F)

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