黄砂/PM2.5 飛来がピークに!注意すべき点はどんなこと?

2021年の春は花粉の飛散量が多いという情報に戦慄が走りましたが、この現象もニュースで頻繁に取り上げられています。その現象とは「黄砂」です。黄砂現象について調べてみると、気象庁のホームページに以下のような説明がありました。


黄砂現象とは、東アジアの砂漠域(ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など)や黄土地帯から強風により吹き上げられた多量の砂じん(砂やちり)が、上空の風によって運ばれ、浮遊しつつ降下する現象を指します。日本における黄砂現象は、春に観測されることが多く、時には空が黄褐色に煙ることがあります。
黄砂現象発生の有無や黄砂の飛来量は、発生域の強風の程度に加えて、地表面の状態(植生、積雪の有無、土壌水分量、地表面の土壌粒径など)や上空の風の状態によって大きく左右されます。黄砂粒子はいったん大気中に舞い上がると、比較的大きな粒子(粒径が10マイクロメートル以上)は重力によって速やかに落下しますが、小さな粒子(粒径が数マイクロメートル以下)は上空の風によって遠くまで運ばれます。例えば、東アジアが起源の黄砂粒子が太平洋を横断し、北米やグリーンランドへ輸送されたことも報告されています。


黄砂の観測は1967年から実施されており、年によってばらつきがありますが、どの年も3月頃から急に増えて4月にピークを迎えます。ということは、これからまさしく黄砂飛来のピークを迎えることに。ちなみに下図は1981年〜2010年の月別の観測日数の平均値と月別の観測日数をグラフにしたものです。

データ参照:気象庁HP

また、黄砂だけでなくPM2.5もこの時期には気をつけたい物質です。
PM2.5(微小粒子状物質)は、大気中に浮遊している2.5μm以下の小さな物質の総称です。粒子が小さいために気管を通して肺などに入り込みやすく、健康に影響を与える可能性が大きいと考えられていいます。これが花粉と同時に身体に入り込むと花粉症の症状を悪化させるとも言われています。このように花粉と一緒に吸うことでアレルギー症状が悪化する物質を「アジュバント物質」と呼びます。ディーゼル粉塵やホルムアルデヒドなども、アジュバント物質にあたります。
とても小さなもので、例えばスギ花粉や日本に届いている黄砂と大きさの比較をすると下図のようになります。

黄砂そのものはとくにアレルギーを誘発するものではないとされていますが、PM2.5(微小粒子状物質)は、粒子が小さいために気管を通して肺などに入り込みやすく、健康に影響を与える可能性が大きいと考えられています。PM2.5の数値が高くなると予想される時は以下のことに気をつけるようにしましょう。

① 外出はできるだけ避ける
② 屋外での激しい運動は控える
③ 屋内での換気や窓の開閉は必要最小限に

コロナ禍でマスク着用が新しい日常となっていますので、これまでとは少し違った状況ではありますが、小さなお子さんやご高齢の方、呼吸器・循環器系の疾患がある方などは、その日の体調変化に注意してより慎重に行動するようにしてくださいね。

(健康管理士:R)

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