3月20日18時09分頃、宮城県で震度5強(M7.2)の地震が発生し、津波注意報が発令されました。津波は何度も繰り返して押し寄せますし、急に高くなったり、後になるほど大きくなる可能性もあります。沿岸部にお住まいの方はすぐに高い場所に避難をし、海の様子を見に行かないでください!河川が近い方も警戒が必要です。
また、21日にかけて広い範囲で雨が予測されていますので、土砂崩れや雪崩などに警戒してください。夜間の避難は困難を極めます。土砂崩れの可能性がある地域にお住まいの方は、早めの避難をお願いします。土砂災害は一瞬にして命や財産を奪っていく恐ろしい災害で、発生すると避難する時間はほとんどありません。地震が発生すると土砂崩れの危険性が高くなりますのでさらに注意が必要です。
■危険な場所・避難先を知っておきましょう
土砂災害の被害を防ぐためには、必要な情報を入手しておく必要があります。国土交通省が発表している「各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域」に、自宅や勤務先などが含まれていないか確認しておきましょう。土砂災害の可能性がある場所に自宅や勤務先などがある方は、危険が迫る前に避難しなければなりません。気象庁が発表している「土砂災害警戒情報」を確認するようにしてください。該当する地域の土砂災害警戒情報が発表されていたら、とにかくすばやい行動を!
■土砂による災害の特徴
土砂災害とは、豪雨や長雨、地震などを原因としたがけ崩れ、地滑り、土石流による災害のことを言います。それぞれの特徴について以下にまとめます。
<がけ崩れ>
がけ崩れとは、都市周辺の台地の急斜面や人家周辺の切り土斜面から土砂が崩れ落ちる現象のことで、最近では特に都市周辺の新しい住宅地でのがけ崩れによる災害が増加しています。
大雨や長雨で地中にしみ込んだ水分により土地の斜面が不安定になって発生しますが、地震によっても起こります。突如起こる、スピードが速いのが、がけ崩れの特徴です。
■こんなサインが出たら要注意!土砂災害の前兆とは?
土砂災害は発生を事前に予測することは困難ですが、前兆のサインのような現象もあります。以下のような現象に気付いたら、すぐに避難場所に移動しましょう。
*がけ崩れの際には、湧き水の増加や濁り、小石の落下、がけに発生する亀裂など。
*地滑りの際には、井戸水の濁り、地鳴りや山鳴り、地面に発生する亀裂など。
*土石流の際には、河川の濁りや水位の低下、山鳴り、流木や転石の音の発生など。
ただし、夜間や雨量が多い場合など、これらの前兆に気付きにくいことも考えられます。また、土砂災害が発生する際、必ずしも前兆となる現象が見られるわけではありません。被害を防ぐためにも、日ごろから付近の土砂災害危険箇所などを調べてリスクを把握しておくことが必要です。
また、夜暗くなってからでは上のような変化には気づきにくいため、昼間の明るい時間に周りにこのような場所がないか確認しましょう。いつもと違う様子が見られたら、早めに避難するようにしてください。
<<参考>>
各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域
土砂災害警戒情報
(防災士・アール)