【二十四節気・八節】今年はさくらが早い!? 立春〜春分までの気象トピック

今年の桜前線のスタートは3/11、広島が皮切りとなりました。広島では観測史上最も早い開花宣言になり、広島から開花が始まるのも初めてのことです。桜の開花宣言が出されるには、標本木(ひょうほんぼく)とよばれる観察対象の樹に5〜6輪以上の花が開いていることが確認されてから、ということになります。広島では観光地としても人気の高い市内中心部にある縮景園のソメイヨシノが標本木になっているようです。

桜をはじめ、これまで気象庁では生物の生物季節観測が発表され、四季の彩を感じる報告でしたが、2021年からその対象がかなり少なくなってしまいました。気象庁の報道発表資料(2020/11/10)によりますと、この観測は季節の遅れや進み、気候の違い・変化を的確に捉えることを目的として、全国で統一した観測方法で開始され、全国の気象台・測候所58地点で1953年から開始されました。しかし、近年は気象台・測候所周辺の生物の生態環境が変化したことによって植物季節観測においては適切な場所に標本木を確保することが難しくなってきたこと、動物季節観測においては対象を見つけることが困難となってきたことが挙げられ、気候の長期変化(地球温暖化等)や年間を通した季節変化や遅れ進みを全国的に把握することに適した代表的な種目・現象のみ観測を継続しその他を廃止、と報告されています。

こうしてみると随分減ってしまって寂しい感じが否めませんが、例えば「ご自身の標本木」や「お決まりの場所」を定め、身の回りの自然を積極的に観察してみるのも良いかもしれません。ちなみにこちらは、コラム担当Fが標本木と勝手に決めたさくらです。3/19時点で既に「開花宣言」できそうな状態になっていました。

これからさまざまな季節を感じていただける情報をお届けしたいと思っておりますので、ぜひご覧ください!

<TOPIC>・・・立春(2/3)〜春分(3/20)まで
2/04 観測史上最も早い「春一番」関東地方
2/13 福島県沖でM7.3の地震発生 最大震度6強を観測
2/14〜3/14 福島県沖、和歌山県北部、岩手県内陸北部、宮城県沖、熊本県熊本地方などで震度4以上を観測
2/21 各地で気温上昇
3/02 近畿地方で3年ぶりの「春一番」を観測
3/11 桜の開花宣言(広島で全国に先駆け)
3/15 和歌山県北部で震度5弱の地震を観測
ほか、3月に入って気温が上昇した影響もあり雪崩多発

(コラム担当:F)

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