震度6強の揺れ→雨、土砂崩れに警戒を

2月13日の夜に発生した地震以来、余震が続いています。引き続き警戒してください。また、土砂崩れの危険も高まっていると言える状況です。土砂災害は一瞬にして命や財産を奪っていく恐ろしい災害で、発生すると避難する時間はほとんどありません。地震が発生すると土砂崩れの危険性が高くなりますのでさらに注意が必要です。

■危険な場所・避難先を知っておきましょう

土砂災害の被害を防ぐためには、必要な情報を入手しておく必要があります。国土交通省が発表している「各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域」に、自宅や勤務先などが含まれていないか確認しておきましょう。

土砂災害の可能性がある場所に自宅や勤務先などがある方は、危険が迫る前に避難しなければなりません。気象庁が発表している「土砂災害警戒情報」を確認するようにしてください。該当する地域の土砂災害警戒情報が発表されていたら、とにかくすばやい行動を!

■土砂による災害の特徴

土砂災害とは、豪雨や長雨、地震などを原因としたがけ崩れ、地滑り、土石流による災害のことを言います。それぞれの特徴について以下にまとめます。

<がけ崩れ>
がけ崩れとは、都市周辺の台地の急斜面や人家周辺の切り土斜面から土砂が崩れ落ちる現象のことで、最近では特に都市周辺の新しい住宅地でのがけ崩れによる災害が増加しています。

異音がしたら要注意

大雨や長雨で地中にしみ込んだ水分により土地の斜面が不安定になって発生しますが、地震によっても起こります。突如起こるスピードが速いのが、がけ崩れの特徴です。

<地すべり>
地すべりとは、斜面の一部、もしくは全部がゆっくりと斜面下方に移動する現象のことをいいます。大雨や、長雨、雪解け時に発生することが多く、一般的に移動する土の量が多いため、甚大な被害を及ぼします。道路の陥落など、広い範囲に被害が出るのが、地すべりの特徴です。
<土石流>
土石流とは、山腹や川底の土砂が長雨や大雨による水と一緒になって、ものすごい勢いで流れてくる現象をいいます。谷や渓流を下り、数キロメートルも離れた地域にまで大量の土砂・岩石を押し出すため、被害も大きくなります。
流れのスピードが速く、建物や畑などに一瞬で壊滅的な被害を及ぼすことがあるのが、土石流の特徴です。
■こんなサインが出たら要注意!土砂災害の前兆とは?

土砂災害は発生を事前に予測することは困難ですが、前兆のサインのような現象もあります。以下のような現象に気付いたら、すぐに避難場所に移動しましょう。

*がけ崩れの際には、湧き水の増加や濁り、小石の落下、がけに発生する亀裂など。
*地滑りの際には、井戸水の濁り、地鳴りや山鳴り、地面に発生する亀裂など。
*土石流の際には、河川の濁りや水位の低下、山鳴り、流木や転石の音の発生など。

ただし、夜間や雨量が多い場合など、これらの前兆に気付きにくいことも考えられます。また、土砂災害が発生する際、必ずしも前兆となる現象が見られるわけではありません。
被害を防ぐためにも、日ごろから付近の土砂災害危険箇所などを調べてリスクを把握しておくことが必要です。
また、夜暗くなってからでは上のような変化には気づきにくいため、昼間の明るい時間に周りにこのような場所がないか確認しましょう。いつもと違う様子が見られたら、早めに避難するようにしてください。

<<参考>>
各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域
土砂災害警戒情報

(防災士・アール)

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