3回目?と聞いて驚く方も多いかもしれませんが、1月11日、6月6日にもあったんです「半影(はんえい)月食」が。でもそれほど話題にならなかった、のは、わかりにくいからなんです。
「半影」月食とは
いわゆる私たちが「月食」と呼んでいる現象は、太陽と地球と月が一直線上に並ぶ満月のときに起こります。太陽と月の間を地球が通過すると、その影によって月が暗くなったり隠れたり欠けて見えるのが月食です。満月が全て月食にならないのは、天体の中での太陽の道筋(黄道)に対し、月の道筋(白道)が傾いているからです。
この図の「半影」部分で起きるのが「半影月食」です。半影は本影と比べて薄い影なので、肉眼で見ても月が欠けているかどうか、判別つきにくいと思います。
半影月食を体感するには?
写真撮影をして、明るさを比較するのが一番です。一眼レフなどのカメラをお持ちの場合は、露出を一定にして撮影してみましょう。シャッターチャンスの時間はこちらです。
半影食スタート 16:32頃
食の最大 18:42頃
半影食終了 20:53頃
半影食のスタートが16時32分?そんな時間に月を見るなんて…と思われるかもしれませんが、11月30日の日の入り時刻は16:28頃(東京)。冬至(2020年の冬至は12月21日)に向けて、どんどん日の入り時刻が早まっています。冬は夜が長く、空気が乾燥してクリアに見えやすいため、天体観察にはとっても良いシーズンですね。
新型コロナウイルスに関する情報はあまり良い状況とは言えませんが、たまには空を見上げて気分転換してくださいね。ただ、かなり冷えてきている時期ですので防寒対策は万全に。
(コラム担当:F)