【天体観測】太陽系惑星の動きと2つの流星群。11月の星空は賑やか

東京では3年ぶりに木枯し一号がふきました。朝晩は冷え込み、空気が乾燥して体調の心配は大きくなるばかりですが、星空を観察するにはもってこいの季節です。
2020年11月の天体観測情報をお伝えします。

11月の夜空は太陽系惑星に注目!

■滅多にこない水星観測のビッグチャンス!

太陽系の最も太陽に近い(内側)を公転している惑星・水星は、見かけの位置が太陽に近いため、普段はかなり見つけにくい惑星です。水星を見るには「見かけの位置が太陽から離れる=最大離角」の時期に限られますが、今月11日がその日にあたり5日〜18日くらいまで「水星を観測できる絶好のチャンス」が到来します。日の出前30分が観測のタイミングです。

画像:国立天文台HP

観測するには
・日の出前30分前後
・明るい金星を見つけておおよその位置を把握する
・双眼鏡を使う(絶対に太陽を見ないよう、観測は日の出前に終えてください!

画像:国立天文台HP

■月と木星・土星のコラボレーションを堪能

地球の外側を公転する二つの大きな惑星・木星と土星が、バナナのような月と並んで美しく輝いています。水星の観測時期を過ぎたら、空を見上げる時間を夕方にシフトして、南西の空を見てみましょう。

画像:国立天文台HP

■まだまだシーズン中!火星の見頃

つい先月、10月初旬に火星が見頃とお伝えしましたが(【天体観測】火星の最接近で2年2ヶ月ぶりの観測チャンス到来)、見頃は現在も続行中です。しかも19時頃に空高い位置にくるため、観測しやすくなっています。ピンク色の輝きが際立ち、ロマンチックな気分にさせてくれるかも。

画像:国立天文台HP

ちょっと地味だけどチャンスが2回!

■流星群が2つ

太陽系惑星だけでなく、11月は流星群が2つピークを迎えます。
11月12日にピーク:おうし座北流星群
→11月12日〜22日頃まで、深夜0時前後が見頃
11月17日にピーク:しし座流星群
→11月18日深夜0時〜3時頃が見頃


あまり大きな話題になってはいませんが、星の観察がしやすいシーズンになりましたので、願いを込めて空を見上げてみてください。

冒頭にも書かせていただきましたが、朝晩はかなり冷える時期になりました。太陽が出ていない時間は寒さも一段とこたえます。観測の際はしっかり防寒し、風邪などひかないようくれぐれもご注意くださいね。

(コラム担当:F)

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