避難=身の安全を確保すること。避難所に移動、とは限りません!

台風12号が日本に近づいています。大雨になるとの予報もありますので、今のうちに準備を進めましょう。

■避難=避難所に行くこと、ではない!

報道番組などで「身の安全を確保してください」という言葉を使っている場合が多く見られますが、そのとおり、「避難とは避難所に行くこと」ではなく「自身の身の安全を確保する」ことです。映像には避難場所が映し出されている場合が多いですが「避難所に行こう!」という意味ではありません。

例えば、台風による高波にさらされる危険のある地域にお住まいの方は、高波に飲まれる心配のない場所への移動が必須になります。崖崩れや河川の氾濫の危険があれば、その被害に遭わない場所に移動することが必須になります。こうしたリスクのない地域で、頑丈な家に住んでいるなら「家にいることで身の安全を確保」することが可能です。雨や風が強い中、危険を冒して移動する必要はありません。

また「避難グッズ」にしても同じこと。台風接近の報道があると、ホームセンターなどにいろいろなものを買いに走る方が一定数いらっしゃいます。でもわざわざ「非常用○○」と名称のついたものを購入しなくても、日頃から「ストックを少し」を意識してそれらを定期的に循環させることで、特別なものを用意しなくても良いのです。

▼参考記事
【防災特集①】今や備蓄は「ローリングストック」の時代!

アウトドアを楽しんでいる方なら、キャンプ用品がいざというとき役立ちます。カセットコンロのガスを少し多めにストックしておくことで、停電時に利用することもできます。

車載用の防災グッズが飛ぶように売れているというので、どんなものがそんなに売れているのか?見てみると、「水没した車内から脱出するためのハンマー」が紹介されていました。もちろん、持っていれば安心かもしれませんが、それ以前に「車が水没する状態に陥らない」ことの方がもっと重要です。

「災害に備える」ことは、物を買い揃えることではありません。大事な「備え」の基本は以下の3点です。
① 自身のいる場所のリスクを把握する
② 災害によって、どう避難するのがよいか考える
③ その時の行動を書き出しておく

日頃からできることは
*飲料水や食糧は少し多めにストック
特別な非常食でなくてもレトルト食品や菓子類などでもOK

地震など「いつ発生するかわからない」ことへの備えは、今やっておいても損はありません。
台風への備えは「雨があまり降っていないうちにやっておく」と安心です。

先日の台風10号では、国内の数カ所で瞬間最大風速や24時間雨量の記録が更新され、宮崎県椎原村で発生した土砂災害のために、残念ながら4名の方が犠牲になりました。ケガをした方も100名以上、他にも停電が原因で畜産に甚大な被害がありました。台風は事前にある程度の情報を得ることが可能です。台風発生の第1報があったら、できることを早めにやりましょう。
窓対策は必須です!今すぐしっかりやっておきましょう!

■台風に備えるには

・ベランダ・庭にあるものを室内に(物干し竿・植木鉢、ほか全て)
・雨戸をしめる
・雨戸がない窓は、内側から養生テープを貼り、カーテンをしめる
 (タテヨコ斜め「米」という字のイメージで)

「自分は大丈夫」「ここは安心のはず」…こうした“正常性バイアス”といわれる心理が、避難行動を妨げ、結果として災害に巻き込まれる・被害に遭うといったケースがとても多いです。準備と避難は確実に!ご自身と大切な人の命を守る行動をお願いします。

■コロナ禍の避難について
今年は「コロナ禍における避難」になります。避難所や避難場所で「3密」を避けるために工夫が必要になります。マスクや消毒液などを持参することも忘れずに!

■避難場所を考える
避難は避難所や避難場所に行くことだけではありません。命を守るために安全な場所に移動することを意識し、安全な建物にお住まいの知人や親戚の家に避難することなど、選択肢をいくつか考え、冷静に動ける今のうちに判断をしてください。

■風速と目安
台風に関する情報では「風速85mの可能性」などの表現が使われますが、「風速○○メートル」といわれてもイメージがつきにくいですよね。以下、風速と影響についてまとめましたので参考にしてください。(参考・画像出展:気象庁HP 参考URL:リーフレット「雨と風(雨と風の階級表)」)

(防災士・アール)

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