猛暑で熱中症による救急搬送が増え、ゲリラ豪雨で街が冠水、落雷も頻発、気になる毎日が続いています。2020年は心配事が絶えない年になりそうですが、とくに7月は気象においても「記録ずくめ」の1ヶ月でした。
① 非常に多くの雨(1946年からの統計開始以来1位)
② 非常に少ない日照(1946年からの統計開始以来1位)
③ 台風の発生がゼロ(1951年からの統計開始以来初)
そして、甚大な被害をもたらした「令和2年7月豪雨」の発生です。先に挙げた ①「非常に多くの雨」が災害に大きな影響を及ぼしていることは言うまでもありません。
■ 気温が一気に上昇で熱中症のリスクがさらに高まる
また、7月の気象の特徴として気温の低さが挙げられます。雨が続いたことで日照時間が短かったことも、この要因です。
うんざりするほど雨が降りどんよりした曇り空が広がり、身体が暑さに慣れないうちに一気に猛暑が到来したこともあり、心身ともに不調をきたす可能性がとても高くなります。とくに熱中症に対してしっかり警戒・対策をお願いします。
■ 8月に入った途端に台風発生ラッシュ
下の表は気象庁発表のデータをもとに2001年から2020年8月14日までの台風の発生数を一覧にしたものです。③の「台風の発生ゼロ」がお分かりいただけると思います。
この20年間の平均値は3.7。少ない年で2、多いと8回と記録されており、7月に1度も台風が発生しない、という状況はかなり珍しいことといえます。
また、もう一つ注目すべきは8月の台風発生数です。8月の平均値は5.2ですが、8月14日の時点で既に4つ台風の発生が観測されており、今後さらに増えることも十分に考えられます。
■ 災害に万全の対策を!
ことし7月3日〜31日までの長期にわたった、異例ともいえる「令和2年7月豪雨」、「令和元年東日本台風(台風第19号)」、「平成30年7月豪雨」や「台風第24号」「台風第21号」、死者負傷者をはじめ多くの犠牲者を出した、平成29年に発生した「台風第3号」「台風第18号」「台風第21号」、ここ数年、大きな災害が発生していることがよくわかります。
台風や大雨の災害に関しては、さまざまなツールからかなり精度の高い情報が得られるようになりました。避難に関しては「指示を待たず、早めに行動」を心がけ、たった一つしかない大切な命をご自身で守ってください。
(防災士・アール)