地震発生時に必要な「おはしも」と7つのこと

6月25日の早朝、千葉県沖で震度5弱の地震が発生しました。22日に夏至の日を迎え、5時前でも空は明るくなっているとはいえ、この時間はまだ就寝中という方も多かったことと思います。

画像:気象庁HP

千葉県を震央地とする地震は今年5月のゴールデンウィーク期間中に頻発し、夜間に緊急地震速報が鳴り響いたばかり。今回のような早朝や深夜に緊急地震速報が鳴ったら、あなたはどのように行動しますか? 安全を確保する・逃げるシミュレーションはできていますか? 「いざ!」というときは気持ちも動転しますし、どうしてよいかわからなくなってパニック状態に陥る可能性も少なくありません。ここでは、いくつかの最低限必要なことをピックアップします。


■安全な場所に避難するまでに必要な7つのこと

例)就寝中に緊急地震速報が発表されてから、安全な場所に避難するまでの行動

図3
【※ ○ = 災害時に必要な行動 】

事前対策をしていない人ほど、震災時にやらなければならないことが多くなってしまいますね‥

①まずは落ち着く
事前の備えの有無に関わらず、震災時にまず大切なのは落ち着いた行動をとること。

②灯りの確保
最初の大きな揺れの発生が夜だった場合や停電などがあると、行動するには懐中電灯などが必須。

③靴をはく
散乱した家具や割れたガラスなどがあると屋内でも足元は危険。枕元に靴の準備をしておくと◎

④身支度(防寒など)
避難するときは動きやすい格好で。冬場は寒さ対策も重要です。また、場合によっては雨具なども必要かも。

⑤情報収集と判断
–避難時に必要なのは正しい情報。すばやい避難行動をとるために情報収集はとても大切です。

⑥防災グッズ
地震後に思わぬ怪我などをしないよう、軍手やマスクの準備を。また、保存のきく非常食も準備できていますか。

⑦避難ルート決定
どこに避難したらいい‥?どうやってそこまで行ったらいい‥?事前に準備が出来ているかどうかで大きな差が出るかもしれません。

「いざ!」というときにすばやく行動することができるよう、日頃からの備えを万全に!

■お子さんに伝えておきたい用語「おはしも」の徹底を!

1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生。その後、消防庁は、小学校低学年の生徒を対象とした避難訓練用の標語「おはし(押さない・走らない・しゃべらない)」を、教育指導ガイドラインに掲載。それを契機に、この標語は全国の小学校で使用されることになりました。

現在、消防庁は「おはし」に一語を加えた「おはしも(押さない・走らない・しゃべらない・戻らない)」または「おかしも(押さない・駆けない・しゃべらない・戻らない)」を推奨しており、東京都教育委員会も、それに倣って「おかしも」を採用しています。教育委員会や小学校、担当する教員によっても異なるものの、最近は「おはしも」にさらに一語を加えた「おはしもて(押さない・走らない・しゃべらない・戻らない・低学年優先)」を採用する場合も増えているようです。
これらの標語、小学校低学年の生徒用とはいえ、避難時に重要となる事柄ばかり。すでに大人になった方も、頭の片隅に入れておきましょう。

■新型コロナウイルスで「マスク着用」「3密の回避」も必須

緊急事態宣言は解除されたものの「新しい生活様式」が推奨され、さまざまな変化に対応しなくてはならない状況です。地震だけでなく、雨による災害などが同時に発生することも考えられ、複合災害に対する心構えが必要です。地震の規模が大きければ、感染症対策に必須の「手洗い・うがい用の水が出なくなる」可能性も。防災は日頃からの備えがとても重要です。その時になってパニックにならないために、今できることは全てやっておきましょう。

(アール)

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