長く続く雨、一気に降る雨、いずれも最大限の注意が必要

熊本・鹿児島を中心に豪雨の被害が広がっています。多くの命が犠牲となり、今も行方不明者、孤立している人がいらっしゃいます。7月4日、熊本県の球磨川流域では、1/3/6/12/24時間それぞれの降水量日最大値の記録を更新しました。今後もさらに多くの雨が降る可能性が高く、これまで以上の警戒が必要です。

今後、雨の範囲は全国に広がると予測されています。既に降った雨によって土壌には多くの水が含まれています。土砂災害の危険のある地域の方は、情報をこまめにチェックし、すぐに逃げられる準備をして十分に警戒してください。

日本の国土には傾斜が急な場所が多いため、他国よりも土砂災害が発生しやすい環境にあります。地震などにより、土砂崩れの危険性も高くなりますのでさらに注意が必要です。今回は土砂災害について基礎的な情報をまとめてみました。ご参考ください。

■危険な場所・避難先を知っておきましょう

土砂災害の被害を防ぐためには、あらかじめ情報を入手しておく必要があります。国土交通省が発表している「各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域」に、自宅や勤務先などが含まれていないか確認しておきましょう。

気象庁が発表している「土砂災害警戒情報」を確認し、ご自身のお住まいや仕事場がこれに該当する地域なら、土砂災害警戒情報を注意深く確認し、素早く避難できるようまずは準備が必要です。自宅や仕事場などの付近にある避難場所を前もって調べておき、すぐに避難できるようにしておきましょう。やむなく避難所に身を寄せる場合を想定し、マスクやマスクの代わりになるハンカチ・手拭いなどは多めに準備しておくよう心がけてください。具体的な避難などは自治体などの注意・指示を守るようにしましょう。

豪雨や長雨などの際、危険が迫る前に避難しなければなりません。土砂災害は自然現象が原因であるため、発生を事前に予測することは難しいと言えますが、雨が続いた後は危険であることを認識しておくことがまずは重要です。また、土砂崩れの前にはなんらかのサインがありますので、下記にまとめます。

■土砂災害の前兆とは?

土砂災害とは、豪雨・長雨・地震などを原因とした崖崩れ、地滑り、土石流による災害のことで、発生する際は前兆となる現象が見られる場合もあります。

*崖崩れの際に起こりやすい現象
・湧き水の増加や濁り
・小石の落下
・崖に発生する亀裂

*地滑りの際に起こりやすい現象
・井戸水の濁り
・地鳴りや山鳴り
・地面に発生する亀裂

*土石流の際に起こりやすい現象
・河川の濁りや水位の低下
・山鳴り
・流木や転石の音の発生

このような現象に気付いたら、すぐに避難しましょう。
*ただし、夜間や雨量が多い場合にはこれらの前兆に気付きにくいことも考えられます。また、土砂災害が発生する際に必ずしも前兆となる現象が見られるわけではありません。
*被害を防ぐためにも、日ごろから付近の土砂災害危険箇所などを調べておき、気象庁が大雨警報を発令した際には、さらに雨量が増えることを見越して、早めに避難するようにしてください。

<<参考>>
▼各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域
http://www.mlit.go.jp/river/sabo/link_dosya_kiken.html

▼土砂災害警戒情報
http://www.jma.go.jp/jp/dosha/

(アール)

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