大量の雨のあとは「土砂災害」のリスク大

台風19号による災害が全く落ち着かないうちに、次の危険が迫ってきました。台風21号が列島に上陸する可能性はほぼないものの、台風によって大雨が降りやすい状況になり、各地でかなりまとまった雨が降るとの予報が出ています。

傾斜が急な場所の多い日本は、他国よりも土砂災害の発生リスクが高いと言えます。雨が続く、まとまった雨が短時間のうちに降るなど、土砂災害を引き起こす原因となる現象があるときは、十分に警戒してください。すでに土壌には大量の水が含まれています。気象情報や災害情報をチェックし、早め早めの行動を心がけましょう。

危険な場所と避難先を知っておく

土砂災害の被害を防ぐためには、あらかじめ情報を入手しておく必要があります。国土交通省が発表している「各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域」に、自宅や勤務先などが含まれていないか確認しておきましょう。

豪雨や長雨が予想される場合、気象庁が発表している「土砂災害警戒情報」を確認する必要があります。該当する地域の土砂災害警戒情報が発表されていたら、素早く避難しなければなりません。自宅や勤務先などの付近にある避難場所を前もって調べておき、有事の際、迷わず避難できるようにしておきましょう。
土砂災害の可能性がある場所に自宅や勤務先などがある方は、豪雨や長雨などの際、危険が迫る前に避難しなければなりません。土砂災害は自然現象が原因であるため、発生を事前に予測することはなかなか難しいと言えますが、前兆を察知することはできます。

また、土砂災害に際しては「垂直避難」では難は逃れられません。ご自身と大切な人の命を確実に守るためには「安全な場所への避難」が必要です。

土砂災害の前兆とは?

土砂災害とは、豪雨・長雨・地震などを原因とした崖崩れ、地滑り、土石流による災害のことで、発生する際、前兆となる現象が見られる場合もあります。

*崖崩れの際に起こりやすい現象
・湧き水の増加や濁り
・小石の落下
・崖に発生する亀裂

*地滑りの際に起こりやすい現象
・井戸水の濁り
・地鳴りや山鳴り
・地面に発生する亀裂

*土石流の際に起こりやすい現象
・河川の濁りや水位の低下
・山鳴り
・流木や転石の音の発生

このような現象に気付いたら、すぐに避難場所に移動しましょう。

ただし、夜間や雨量が多い場合など、これらの前兆に気付きにくいことも考えられます。また、土砂災害が発生する際、必ずしも前兆となる現象が見られるわけではありません。

被害を防ぐためにも、日ごろから付近の土砂災害危険箇所などを調べておき、気象庁が大雨警報を発令した際には、さらに雨量が増えることを見越して、早めに避難するようにしてください。

<<参考>>

▼各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域
http://www.mlit.go.jp/river/sabo/link_dosya_kiken.html

▼土砂災害警戒情報
http://www.jma.go.jp/jp/dosha/

(アール)

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