空気が乾燥すると怖い3つのリスクと自己防衛

大型の台風19号が各地で大きな爪痕を残して過ぎ去ってから2週間。10月なのに真夏日!と報道されてからわずかな期間で天気がめまぐるしく変化しています。気温の急激な変化(低下)と乾燥。私たちが普段「湿度」と認識しているのは「相対湿度」のこと。相対湿度は、水蒸気量とその時の気温における飽和水蒸気量との比を百分率で表したもの(参考:気象庁HP)です。

ということは、気温によって湿度は変わるわけですが、温かい空気のほうが水分量を多く含むことができますので、気温が低い冬は乾燥しやすくなるんですね。それに、夏の暑い時期は体が汗をかいて体温調節をしてくれますので、お肌にも水分が多めになっています。気温が低いとその機能が必要なくなること、空気中の水分の絶対量が減るので、空気中の水分からお肌に引き寄せられる水分の量も減ってしまい、カサカサ・パサパサするのです。

ところで「乾燥している状態」とは、湿度が何%くらいのことをいうのでしょう?気象庁のHPには、以下のように定義してあります。

・湿潤な(湿った)空気…目安として湿度がおよそ80%以上の状態をいう
・乾燥した(乾いた)空気…目安として湿度がおよそ50%未満の状態をいう

空気中に含むことのできる水分量の半分にも満たない状態を「乾燥している」と表現するんですね。ちなみに厚生労働省が発表している資料によると、ビルなど「空気調和設備を設けている場合の空気環境の基準」としては「相対湿度を40%以上70%以下」となっていました。

■空気が乾燥すると気をつけるべきこと

空気中の水分量が減ると、さまざまな弊害やリスクが高まります。

① インフルエンザなどのウイルスが活躍しやすくなる
② 肌や喉のトラブルが増えやすくなる
③ 火事のリスクが増える

インフルエンザウイルスは乾燥した空気で増えやすく、ウイルスが飛散しやすい環境になることで、冬時期に流行するといわれています。今年は特に早い段階からインフルエンザが流行の兆しを見せ、話題になっています。

肌の乾燥によるトラブルで皮膚から雑菌が侵入しやすくなったり、喉が乾燥するとバリア機能が低くなったりし、健康への影響が否めません。火事については「燃えやすい条件が整いやすくなる」ことが挙げられます。

台風19号の影響で流れ出した泥に含まれる有害な成分を吸い込まないよう「マスクの着用」を呼びかける報道も増えています。インフルエンザウイルスもふくめ、有害な成分を吸い込むことを極力ふせぐ、という意味では移動中はマスクを着用するのはとても有効なこと。マスクをしている部分は呼吸によって湿度が保たれますので、乾燥対策にも!室内では加湿器を使うなど、できることを工夫してくださいね。

(アール)

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