インフルエンザが急激に増えてくるのは寒い時期:12月~2月がピークといえますが、インフルエンザは1年を通して発症する症状です。今年は特に早い時期からインフルエンザの発症が各地で報告されています。これから寒く空気が乾燥してきますので、特に人口の多い都市部の方は感染する機会が多く、早め早めの対策・注意が必要です。
▼インフルエンザの特徴
「インフルエンザ」といったって、風邪みたいなものでしょう? 確かに、発熱・咳・鼻づまりなど症状は風邪と似ていますが、インフルエンザは症状が重く高熱になったり、全身の関節・筋肉の痛みなどを伴うなどの特徴があります。インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症、風邪はコロナウイルスやライノウイルスなどいろいろなウイルスによって発症する上気道炎の総称のことです。
▼インフルエンザの種類
インフルエンザには「季節性インフルエンザ」と「新型インフルエンザ」の2種類があります。季節性のインフルエンザは冬期を中心に流行し、多くの人が免疫を持っている可能性が高いもので、比較的早く回復することが多いです。とはいえ、免疫力が落ちている人や免疫を持っていない子どもなどは注意が必要です。
新型インフルエンザは、鳥インフルエンザなどのように新しく発生するインフルエンザです。これが人に感染する場合、殆どの人が免疫を持っていないタイプのインフルエンザとなるので注意が必要です。
インフルエンザの原因となるのは「インフルエンザウイルス」ですが、これにはA型・B型・C型の3種があります。A型は人や豚、鳥などの動物に感染しますが、B型・C型は人だけに感染します。
▼避けられない?感染経路
インフルエンザも風邪も主な感染経路は、飛沫感染・接触感染・空気感染になります。
「飛沫感染」…感染者がくしゃみ→ウイルスを含む飛沫が飛散→非感染者のどや口から吸い込んで感染
「接触感染」…感染者がくしゃみなどを手で抑える→手に付いたウイルスをそのまま何かに触れる→非感染者がその何かを触り、洗い落とさずに鼻・目・口を触って感染
「空気感染」…感染者がくしゃみ→ウイルスを含む飛沫が微粒子となって空気中に残る→非感染者がのどや口から吸い込んで感染
飛沫感染と空気感染は同じように感じるかもしれませんが、飛沫感染は距離が近く、空気感染は広範囲ととらえると少しわかりやすいかもしれません。
インフルエンザに感染した可能性のある人はすぐに病院で正しい処置と判断をしてもらってください。また、インフルエンザに感染していなくても咳をしている人がマスクをつけるのはもちろん、非感染者もこまめにうがいをしたりマスクの着用、しっかり手洗い、室内の換気を十分にするよう心がけてください。また、それだけではなく、免疫力が落ちないよう日ごろから体調管理に留意することも大切です。
(アール)