【13日の金曜日】中秋の名月=満月とは限らない!しかも今年最小って本当?

2019年のお月見は9月13日。月見は「中秋の名月」を愛でる日とされていますが、実はこれ、太陰太陽暦の8月15日の夜に見られる月のことで、日にちが決まっているんです。つまり今年の場合は9月13日がその日に当たるんですね。お月見のことを「十五夜お月さん」などと呼ぶのは、8月15日だから。

(画像:国立天文台HP)

太陰太陽暦では「朔」と呼ばれる新月を含む日が、その月の「朔日(ついたち)」となりますので、今年は8月30日が太陽太陰暦の8月1日にあたります。そこから計算して9月13日が8月15日になるのですが、いわゆる天文学の満月の定義は「地球から見て月と太陽が真反対になった瞬間」ですので、十五夜がちょうど満月の日と同じ年もあれば、今年のように満月になるのは14日だけど、中秋の名月は13日、という場合もあり、必ずしも中秋の名月が満月とは限りません。

そして今月9月14日の満月は、今年最も小さく見える満月となります。その前日の中秋の名月もかなり遠くて小さい、ということになります。月の大きい・小さいは「見かけの大きさ」の変化を指していますが、なぜそんなことになるかというと、月の軌道が楕円形をしていること、月の軌道は太陽や地球などの重力を受けて変化し、地球と月の距離は常に一定ではないから、なんです。

ちなみに今年最も大きな満月は2月20日の満月でしたが、9月14日の最小の満月と比べると14%程度大きく、30%程度明るく見えると言われています。下図のように並べてみない限り、肉眼では月の大きさを見比べるのはなかなか困難と言えるでしょう。

(画像:国立天文台HP)

それにしても、8月30日のブラックムーンからスタートした十五夜、しかも13日の金曜日の夜。そして今年最小の満月の前日とは、なんとも話題の多い中秋の名月になりそう!これはもう堪能するしかない!ですね。お月見の準備は、できていますか?

(アール)

シェア!