日本では2030年まで観られない!完全な日食、7月3日に地球の裏側で!

天体の最も大きなイベント・日食。昼間なのに世界が暗くなってしまう・・・というと一大事です。日食のしくみなどが解明されていない時代では、さぞかしパニックになったことでしょう。

7月3日の日食について、このタイミングでお知らせするのは・・・、実はこの日食は日本では全く観る事ができず、観察したい人は地球の裏側・南米や南太平洋に行く必要があるからです。今から手配が間に合えば、の話にはなりますが。
ただ、行き先には少し注意が必要でチリのアカタマ砂漠付近では少し欠けてしまう地域となりますのでご用心を!

ところでこの日食は「皆既日食」です。天気の条件さえよければ、皆既日食ならではの「ダイヤモンドリング」や「コロナ」を観賞することができるでしょう。

■「皆既」と「金環」の違いってなに?
日食に関して「皆既日食」と「金環日食」と「部分日食」の3種類がありますが「皆既食」と「金環食」の違いを明確に説明することができますか?

部分食…太陽の一部が月によって隠される
皆既食…太陽の全てが月によって隠される。太陽に対して月のほうが大きく見える場合
金環食…太陽のほうが月より大きく見えるため、月のまわりから太陽がはみ出して見える

画像:国立天文台HP

ちなみに日本で次に皆既日食が観られるのは2030年の6月1日。6月1日は日本の「気象記念日」。1975年のこの日に東京気象台が設置されたという、気象にとって輝かしい記念の日。こんな日にうまく晴れてくれて「皆既日食」が日本で観測できれば・・・と期待も大きくなりそうですが、なんといっても2019年の今から11年も先の話。そんなに待てないよ!という方は、2025年までの日食の日と観測できるおおよその地域を記しますのでご参考までに!

2019年07月03日<皆既日食> 南太平洋、南米など
2019年12月26日<金環日食> アラビア半島、インド、東南アジアほか
2020年06月21日<金環日食> アフリカ、アジア、太平洋など
2020年12月15日<皆既日食> 南太平洋、南米、南大西洋など
2021年06月10日<金環日食> 北極付近
2021年12月04日<皆既日食> 南極付近
2022年05月01日<部分日食> 南太平洋、南米など
2022年10月25日<部分日食> ヨーロッパ、アフリカ北部、中東、インドなど
2023年04月20日<金環皆既日食> 南インド洋、東南アジアなど
2023年10月15日<金環日食> 北米、南米など
2024年04月09日<皆既日食> 北米、太平洋など
2024年10月03日<金環日食> 南米南部、南太平洋など
2025年03月29日<部分日食> 北大西洋、ヨーロッパ北部など
2025年09月22日<部分日食> 南極、ニュージーランドなど

※金環皆既日食とは・・・1つの日食で、皆既日食が見られる地点と、金環日食が見られる地点があること。とても珍しい現象で、これを「金環皆既日食」「ハイブリッド日食」などと呼ぶそうです。

行きやすい場所とそうでもない場所、日程などとにらめっこしながら11年先の日本で観測できる皆既日食を待つ、というのもよいかもしれないですね。

(アール)

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