絶対に近寄っちゃダメ!スズメバチの危険から身を守るには

野外のさまざまな生き物・植物によってヒトが命を落とした、というニュースが増えています。春から秋にかけては、ムシをはじめ多くの生き物の動きが活発となりますので、アウトドアだけでなく、日常生活でも注意をしてください。今回はここ数年何度も話題になった「スズメバチ」に関する情報です。

スズメバチに刺された死亡事故件数が多いのは山村ですが、これは医療機関が付近にないという条件も大きく影響しています。また、野山だけではなく都心でもスズメバチに襲撃された例が少なくありません。スズメバチはどのような特徴があり、どんな場合に攻撃してくるのでしょうか。

■スズメバチの特徴について

スズメバチは日本国内に何種類もいます。中でも一番大きな「オオスズメバチ」、都心部に多い「キイロスズメバチ」などが良く知られています。スズメバチはハチの中でも特に荒っぽい性格をしており、巣を守るために集団でヒトを襲ったりします。
興奮すると「カチカチ」という音を鳴らしながら攻撃(音が小さくて聞こえない場合もあります)し、毒針で刺すだけでなく毒液をまき散らしたりする危険もあります。また、ミツバチなどと違って、同じ針で何度も刺すことができるとも言われています。

■スズメバチがヒトを攻撃する際の特徴

巣への接近に対する警戒
巣の出入口や表面にいるハチが、巣に近づいたヒトや動物を見張っている一方で、一部は巣を離れて周囲を飛び回ります。

巣への接近に対する威嚇
警戒のために巣を離れたハチがヒトや動物に接近し、高い羽音を発しながら上下・左右をまとわりつくように飛び回ります。

巣への間接的刺激に対する攻撃
上記のようなハチの威嚇を無視したり、気がつかないとき、巣に震動を与えたとき等は、巣の中から多くのハチが飛び出して大騒ぎになります。こんなときは、威嚇中のハチのほか、巣の中からも次々と飛び出して、相手にまっすぐ飛びかかり毒針で刺します。

巣への直接的刺激に対する攻撃
巣を直接に刺激したり、巣を破損した場合等は、巣の中から多くのハチが一斉に巣の外へ飛び出してきて威嚇なしにいきなり相手に飛びかかり、すぐに刺します。

■スズメバチに攻撃されないために!

1:近寄らない!
スズメバチの巣やスズメバチには近寄らないこと!例えば民家の軒先などに作られた巣をつつくなどもってのほかです。また、巣があるのは軒下など「上」だけとは限りません。足元からハチが襲ってきた、などの報告もありますのでくれぐれもご注意を!

2:なるべく白っぽい服装を
スズメバチは濃い色のものを攻撃しやすいと言われているので、できる限り白っぽい服装を。白い帽子をかぶるなど、髪の毛を見せない工夫も必要です。

3:香水・整髪剤は厳禁
甘い香りに近寄ってきますので、香水・コロン・整髪剤はもちろん、ジュースや食べ物なども控えるようにしましょう。

■それでも遭遇してしまったら?

姿勢を低くしてゆっくりとその場を離れる。毒液がまき散らされるかもしれないので、上をあおいで見たりしないこと!目や気管に毒が入ったりするととても危険です。
ひらひらするものはハチを刺激してしまいますので、手や帽子・タオルなどで払わないこと!

■刺されてしまったら!

スズメバチの毒性はとても強く危険です。刺されたら10~15分後にさまざまな症状が出はじめます。ヒアリなどの毒と同じように、アナフィラキシーショックが心配されます。
スズメバチに刺されて身体に異変が現れた場合はすぐに救急車を呼ぶ、急いで病院に行くなどすばやい行動をとってください。

素人判断は危険です。根拠のない・あるいはあいまいな民間療法などで処置することはかえって危険な可能性もあります。できる限り病院でしっかり診てもらうことをおすすめします。

スズメバチの特徴のひとつに「比較的大きい」というのがありますが、とっさに比較するものもないと思いますし、素人が判断するのはとても難しいと言えます。ハチにはとにかく近づかない!ハチを興奮させることは絶対にしない!どうか気をつけてお過ごしください。

参考:林野庁HP

(アール)

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