【天気図を読んでみよう】関東に雪を降らせる?!~南岸低気圧編~

2018年1月22日~23日にかけて関東甲信地方や東北太平洋側の平野部で大雪。
東京都千代田区では23cm(22日24時)を記録するなど広い範囲で大雪となりました。このように普段雪の少ない地域に大雪をもたらす一つの原因となるのが「南岸低気圧」と呼ばれる低気圧なのです。

「南岸低気圧」は通過するコースによっては雨になることもあり予測が難しいとされています。そのため、気象予報士が予測に頭を悩ませる現象の一つなのです。今回はそんな「南岸低気圧」について解説したいと思います。

■南岸低気圧とは?
日本の太平洋側沿岸部を東~北東に進む低気圧という意味があります。天気図を見てみましょう。

出展:気象庁

これは、2018年1月22日~23日にかけて大雪を降らせた天気図で、鹿児島県付近にある低気圧が北東に移動し、翌日には東北地方の太平洋側に抜けていることがわかると思います。
このようなコースを進む低気圧を「南岸低気圧」と呼んでいます。この低気圧が原因となって関東地方では冬に雨や雪を降らせます。

■頭を悩ませる雨・雪予測
南岸低気圧が雨・雪を降らせるのかの予測には、低気圧の通るコースと雨降らせる雲域の広がり方の両方の正確な予測が必要となり、さらには地上から上空の気温や湿度の予測が加わり予報が難しい場合が多くあります。
また、大雪となるかどうかは、低気圧の進路や気温だけでなく様々な気象条件で大きく変化します。そのため、正確な予測をするためには解決すべき技術的問題が多く、まだまだ難しいというのが現状です。

■天気図を活用しよう
冬の時期に低気圧が近づいて来たら、低気圧の進行方向やお住まい周辺の雨の広がりや気温や湿度に注目してみましょう。雨・雪判断は正確な予測は難しいのが現状です。そのため、朝見た天気マークが雨から雪に変わることがあるかもしれません。
そんな時に、天気図で情報収集していると心構えになります。天気予報を見るときは、天気図も一緒にご覧になってみてはいかがでしょうか?

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