【天体観測】どうなる?今年のしし座流星群

秋から年末年始に向けて「流星群」の話題が増えます。10月にはオリオン座流星群、12月はふたご座流星群、年が明けてからすぐのしぶんぎ座流星群。これらは活動も活発なことが多く、観察しやすいこともあって人気も高く「三大流星群」と呼ばれます。

人気で活発、という感じではありませんが11月18日にしし座流星群がピークを迎えます。しし座流星群は放射点がしし座、母天体はテンペル・タットル彗星にある流星群です。テンペル・タットル彗星は33年周期で、この周期がしし座流星群に大きな影響を与えています。太陽から遠い位置にあると、出現数が少なく、逆に近くなると「流星雨」などと表現されるほど多く出現するのです。

また、テンペル・タットル彗星は軌道傾斜角が大きいため、流星のスピードがものすごく速いことも特徴のひとつといわれています。

ちなみに過去の記録によると、1966年にはアメリカのある地方で1秒間に最大40個=1時間に15万個もの流星が観測されたというデータがあるそうです。15万個とは!まさしく「雨のような流星群」だったことでしょう。
最近でいうと大出現の記録は2002年。日本は好天に恵まれて条件もよく、全国でかなりの数の流星(流星雨)が観測されたようです。

テンペル・タットル彗星の周期33年から計算すると、2018年といえば一番遠い気がしなくもないですが、確かにここ数年の活動は極めて控えめであり、まだしばらく「流星雨」は望めそうにありません。

今年のピークは11月18日19時頃。月齢は10で夜半には沈むため、夜が明ける直前頃の観測条件は良好といわれています。活発ではない季節ではあるけれど、夜が長いこの時期、もし流星がひとつでも見えたら、幸せ度合いがひとしお強いかもしれませんね。

(アール)

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