季節進行遅まり、厳しい残暑へ

太平洋高気圧や上空のチベット高気圧の勢力が強く、毎日のように夏空が広がり、厳しい暑さが続いています。そんな中、涼しいイメージのある北海道では、あす24日(水)にかけて、強い暖気の流れ込みに加えて西風が吹く影響で”フェーン現象”が発生し、道東を中心に40℃に迫る暑さが予想されています。道南を除く地域で亜寒帯気候にあたる北海道ではエアコンの普及率が全国平均に比べて低く、今回のような危険な暑さに適応してない住宅・施設が多いのが現状です。また、北海道内の小・中学校や高校では臨時休校や早めに下校するなどの対応も多数行われています。向こう1週間の気温予想を見ると記録的な高温は次第に落ち着いてくるものの、30℃前後となる日が続く予想です。こまめな水分補給やエアコンがある方は有効に活用するとともに、屋外での活動はなるべく控えることが良いかもしれません。

平均気温の傾向(8月~10月)

向こう3ヶ月(8月~10月)は、チベット高気圧は北側で平年より強く、太平洋側高気圧も日本の南東を中心に強くなり、上空の偏西風は平年より北寄りを流れやすいでしょう。そのため、暖かい空気に覆われやすく、全国的に気温は平年より高くなる見込みです。また、秋に向かう季節の進行が遅い傾向があり、夏にかけて猛暑が続くだけでなく、秋にかけては残暑も厳しくなる予想です。繰り返しになりますが、こまめな水分補給やエアコンの有効活用を行い、引き続き熱中症にご注意ください。

降水量の傾向(8月~10月)

向こう3ヶ月(8月~10月)は、北日本で低気圧や前線、湿った空気の影響を受けやすいため、降水量は平年並みか多くなる見込みです。その他の地域は、ほぼ平年並みとなるでしょう。3ヶ月を通してみると北日本で多雨傾向が予測されていますが、10月は西・東日本の太平洋側でも秋雨前線などの影響を受けて平年並みか多くなる予想となっています。一方で、直近の降水量経過においては、北日本と東・西日本の日本海側では梅雨の時期に降水量がかなり少なかったところが多くありました。今回の3ヶ月降水量予報では平年並み、もしくは平年並みか多くなる予測となっていますが、今後もすぐには少雨の影響が解消する可能性は低く、農作物や水管理に注意が必要です。

(担当:りょた)

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