【旬のサカナ】関ヶ原以降、ある戦国武将のおかげでたくさん釣れるようになった?

柔和な語感、身ばなれのよいあっさりした白身は料理の幅も広く、目にする機会も口にする機会も多いサカナ…今回の旬のサカナは「ハタハタ」です。

秋田県の県魚として「しょっつる」(魚醤)の原料としても使われているハタハタ。文豪・太宰治の小説や、秋田民謡の中にも出てくるほど、秋田で親しまれているサカナの一種と言えるでしょう。

▼名前の由来がオモシロイ!

ハタハタというサカナ、名前の由来について調べてみるとこれが実に興味深いんです。例えば、ハタハタが良く獲れる11月、秋田では雷が多いため「カミナリウオ」と呼ばれるそうですが、これに付随して「雷光」の古い言葉「ハタハタ神」に由来するという説も。一番多かったのは、身体の上部にある斑(はたら)に由来するという説ですが、11月の海は波が荒いことから「波多波多」と書く、という記述もありました。

▼戦国時代の武将に敬意を表し…

一方、地方名にも気になるものが…。秋田県では「サタケウオ」と呼ばれるとも。これは、関ヶ原の合戦の後、秋田に赴任することになった佐竹氏がやってきて以来、ハタハタがよく獲れるようになったから、との説。ちなみにこの佐竹氏、元は常陸国(ひたちのくに・現在の茨城県)の武将でしたが、関ヶ原の戦いで石田三成率いる西軍と、徳川家康の東軍、どちらにつくかで父子対立があり、合戦における態度が曖昧だったことなど数々の事情で秋田に国替えすることになったようです。事情はともあれ、この人が秋田に来たことで漁獲量が上がったとなると、地元の方にとってはそのサカナに名前をつけたくなるほどありがたいことだったんでしょうね。

▼釣りのピークは産卵時期!

秋田県でよく釣れるほか、山陰から東北の日本海側が釣り場となっているようです。一番釣りやすいのは産卵期の12月。秋田県では12月に入って最初の大潮の時に産卵が始まり、次の大潮でピークとなるようです。釣るならこのタイミングを狙うと良さそうですね!


こんにちは、アールです。ハタハタの別名「サタケウオ」の由来については、佐竹氏のことを詳しく調べてみたくなるほど、興味がわいてしまいました。戦国時代、しかも関ヶ原!数々のドラマをうんだ世紀の大合戦ですが、本当に多くのエピソードがあるのだな、と今更ながら感動した次第です。サカナと地域に密接な関わりがあることも、今後このコラムを書かせていただく上で楽しみになりそうです。

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編集部の尻叩き役としてやってきたが、年齢を省みず過酷な階段降りにチャレンジしてお尻の筋肉を痛める。あまり知られていない秘境的な場所に旅することが大好きで、数奇な気象現象と出会っているが、その貴重さを理解できていない。料理の腕はイマイチだが魚をさばくことが趣味。多肉植物中毒。