土砂災害は、一瞬にして尊い命や貴重な財産を奪っていく恐ろしい災害です。土砂災害の被害を最小限に防ぐためには、一人ひとりの備えがとても重要です。土砂災害について知っておきたいことをご紹介します。
■がけ崩れ
がけ崩れとは、都市周辺の台地の急斜面や人家周辺の切り土斜面から土砂が崩れ落ちる現象のことで、最近では特に都市周辺の新しい住宅地でのがけ崩れによる災害が増加しています。
大雨や長雨で地中にしみ込んだ水分により土地の斜面が不安定になって発生しますが、地震によっても起こります。突如起こる、スピードが速いのが、がけ崩れの特徴です。
■地すべり
地すべりとは、斜面の一部、もしくは全部がゆっくりと斜面下方に移動する現象のことをいいます。大雨や、長雨、雪解け時に発生することが多く、一般的に移動する土の量が多いため、甚大な被害を及ぼします。
道路の陥落など、広い範囲に被害が出るのが、地すべりの特徴です。
■土石流
土石流とは、山腹や川底の土砂が長雨や大雨による水と一緒になって、ものすごい勢いで流れてくる現象をいいます。谷や渓流を下り、数キロメートルも離れた地域にまで大量の土砂・岩石を押し出すため、被害も大きくなります。
流れのスピードが速く、建物や畑などに一瞬で壊滅的な被害を及ぼすことがあるのが、土石流の特徴です。
■こんなサインが出たら要注意
夜暗くなってからでは上のような変化には気づきにくいため、昼間の明るい時間に周りにこのような場所がないか確認しておきましょう。また、このようないつもと違う様子が見られたら、早めに避難するようにしてください。