よく晴れている夏の午後、山岳部の天気が急変する理由は?

昔から「山の天気は変わりやすい」と言われています。実際、雨の予報が発表されていなくても、山に出かけて急な雨に降られた!という経験のある方も多いのでは?しかもこの雨、よく晴れている夏の午後、顕著になる傾向があるのです。

 

上昇気流は山の斜面でも発生する

特に複数の山が連なっている場合、その山岳部は非常に複雑な地形となります。つまり山岳部は、気流が複雑であることから、晴れ間をもたらす下降気流だけではなく、雨の原因となる上昇気流も発生しやすい環境にあると言えます。

上昇気流が発生する経緯は、ひとつだけではありません。主に平野部においては、太陽光が地表付近にある空気を暖めることで発生します。しかし山岳部においては、平野部とは多少事情が異なります。山の斜面にある空気が、風の影響も受けて上昇することで発生するのです。

また、山の斜面にある空気の温度は、日射しが強くなるにつれて次第に高くなります。夏場、朝からよく晴れていた場合には、その温度の上昇率も大きくなるでしょう。それにより上昇気流も発生しやすくなるため、日射しが強くなる夏の午後、山岳部では雨が降りやすくなるのです。

※参考資料

 

松江地方気象台「雲のできる仕組み」

http://www.jma-net.go.jp/matsue/chisiki/column/cloud/cloud.html

 

松江地方気象台「高気圧と低気圧」

http://www.jma-net.go.jp/matsue/chisiki/column/yougo/hplp.html

 

日本山岳会「山の天気を知ろう!」

http://www.jac.or.jp/oyako/b403010.html

 

 

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