富士山が噴火したらどうなる?

日本の最高峰、富士山。同山では1707年に発生した宝永大噴火以降、大規模な噴火は発生していません。しかし、富士山はあくまでも活火山であり、気象庁はその火山活動を常時観測しています。2000年以降、富士山では何度も地震や地殻変動が観測されていることから、300年以上ぶりの大規模な噴火が、今後数年以内に発生するとも限らないのです。

 

富士山の噴火により想定される被害

内閣府が公開した報告書によれば、宝永大噴火と同規模の噴火が発生した場合、その被害は非常に甚大です。降雨がある場合とない場合でも被害の状況は変わるため、一概には言えませんが、降雨がない場合を想定すると、噴石等の直撃による死傷者数は最大約1万3,600人。
噴石だけではなく、降灰による被害も深刻です。通行不能になる道路は約3,700km、空港の滑走路も使用できなくなるため、運航不能となる飛行機は日に515便。たとえ降灰を除去できても、農林業や観光業が復興するにはかなりの日数が必要となります。それら全ての被害額を合計すると、その額は約1兆5,000億円(噴火時に降雨がない場合)から約2兆5,000億円(梅雨期に噴火した場合)にも上るのです。

富士山の噴火に伴う降灰は、東京周辺にも積もることが予想されます。富士山の地元だけではなく、東京の都市機能も深刻なダメージを受けることが予想されています。

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