毎年5月10日からは「愛鳥週間」が始まります。バードウォッチングや自然観察会など、野鳥を身近に感じるためのさまざまなイベントが開催されます。さて、夏の代表的な渡り鳥である「ホトトギス」について、少しだけご紹介します。街中で見かけることは少ない鳥ですが、「鳴かぬなら・・・」で始まる有名な句があるため、その鳥名には馴染みがありますね。「ホトトギス」は、5月になると遠くインドや中国南部から渡ってきて、私たちに夏の到来を知らせてくれます。早朝の森に響く「キョッキョッ キョキョキョキョ!」という澄んだ鳴き声が印象的な野鳥です。以前は、気温が上がり餌となる虫たちが多くなる5月下旬に飛来することが多かったのですが、最近では渡りの時期が10日前後早まっているようです。こうした変化も、温暖化の影響の一つかもしれないですね。
全国的に高温傾向が続く見通しです。特に5月10日頃にかけて東日本では暖かい空気に覆われ、内陸部を中心に最高気温が30℃近くに達する日があるでしょう。少しずつ蒸し暑さが増してきます。日差しの強い日には熱中症対策をしっかりと心掛けるようにしましょう。
この期間、日本海から進む低気圧の影響を受ける時期があるでしょう。そのため、北日本と東日本の日本海側では降水量が平年よりやや多くなる見込みです。また、5月中旬頃には梅雨入りすることが多い沖縄・奄美では、太平洋高気圧縁辺の湿った空気が流れ込みやすくなり、降水量がやや多くなるでしょう。
(気象予報士:ファーマー)