初冬の気配強まる

例年、11月半ばから12月にかけて北陸や東北の日本海側では時雨とともに雷が激しく鳴り響く日があります。このような天候を石川や富山では「鰤(ぶり)おこし」と呼びます。日本海で”寒ブリ”が獲れ始める時期と重なることが言葉の由来だそうです。11月は記録的な高温でスタートしましたが、この先20日(月)頃にかけては立て続けに強い冬型となる見通しです。北海道では平野部でも雪が積もり、東・西日本の山々からは続々と雪の便りが届くでしょう。そして、北陸や山陰など本州の日本海側では鉛色の空に冬の稲妻が走る…この数日で季節は一足飛びに冬に近づきそうです。

平均気温の傾向(11/11~12/10)

期間前半は数日の周期で冬型気圧配置となり、この時期としては強い寒気が流れ込む見通しです。そのため沖縄・奄美を除く広い範囲で気温は平年を下回り、雪やしぐれ、木枯らしなど、冬の気配を感じる天候となるでしょう。なお、後半には寒気が緩み全国的に再び高温傾向となる見込みです。

降水量の傾向(11/11~12/10)

期間前半は冬型気圧配置による降雪・雨により、北・東日本の日本海側で降水量は平年よりやや多くなるでしょう。その後は移動性高気圧に覆われて晴れる日が増えるため、東・西日本の太平洋側を中心に平年よりやや少なくなる見込みです。

(気象予報士:ファーマー)

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