季節の歩み遅い

8月上旬には「青森ねぷた」や「秋田竿灯」などの夏祭りが4年ぶりに通常開催となり、東北の夏を大いに盛り上げました。例年、東北では祭りが終わると秋の気配が漂い始めるとされますが、高気圧が強いこの夏は逆に暑さが厳しさを増しています。また、日本の南海上には2つの台風(9号・10号)が発生しており、その先に新たな台風の発生も予想されています。二十四節気の「処暑」を過ぎ秋の涼やかな空気が待ち遠しいところですが、太平洋高気圧と台風がもたらす暖湿気の影響がしばらく続く見通しで、9月にかけて季節の歩みは少し足踏みするとみられます。

平均気温の傾向(8/26~9/25)

厳しい暑さの終わりがなかなか見通せずこの先も高温傾向が続きそうです。特に、9月上旬までは太平洋高気圧の張出しと台風の北上による暖湿気の影響で、全国的にかなり高くなる見込みです。

降水量の傾向(8/26~9/25)

東日本太平洋側から沖縄・奄美にかけては高気圧縁辺の暖湿気が入りやすく、また台風の影響が加わるため平年よりやや多くなる見通しです。また、週明け(8/29頃)には新たな台風の発生が予想されています。発達しながら本州に接近する可能性があり、その場合には西・東日本の降水量がさらに多くなるでしょう。

※北日本の非常に高い海面水温について

海面水温の平年差 8/24現在(出典:気象庁)

図は日本近海の海面水温の平年差を示しており、現在は北日本周辺で非常に高い状態(平年比5℃以上)が続いています。そのため、台風が日本海や三陸沖を勢力を維持しながら通過・接近することが想定され、その場合には北日本で例年以上の暴風や大雨に見舞われる可能性があります。

(気象予報士:ファーマー)

 

 

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