ことし7月、北陸地方では記録的な少雨・高温が続いています。特に新潟県でこの状況が顕著となっており、新潟市の7/24までの20日間に観測された降水量は、平年のわずか6%にとどまっています。懸念されるのが、ちょうど出穂期を迎える水稲への影響です。高温と水不足が重なると、受粉不良や登熱障害(品質低下)が起きやすくなり、収量の減少につながります。すでに一部では、葉の変色や生育の遅れといった異変も報告されています。こうした中、最新の1ヶ月予報では、8月中旬にかけても高温傾向が続く見通しです。今後は水管理を含めたきめ細かな対応が求められます。今年の夏は、農業現場にとって、気象条件との厳しい戦いが続きそうです。

平均気温の傾向(7/26~8/25)
太平洋高気圧の勢力が強く、高温傾向が続く予想です。特に期間の前半は、沖縄・奄美を除く広い範囲で猛暑となる日が多くなる見込みです。

降水量の傾向(7/26~8/25)
沖縄・奄美では、熱帯低気圧や湿った空気の影響を受けやすく、例年に比べて曇りや雨の日が多くなる見込みです。九州から北海道にかけては降水量は平年並みとなる予想です。なお、北日本周辺の海水温が非常に高い状態が続いています。そのため、高気圧の勢力がやや後退し始める8月中旬以降には、台風が勢力を保ったまま北日本に接近、北日本の降水量が増加する可能性があります。
(気象予報士:ファーマー)