春 イソヒヨドリのさえずり

「ツツッピーコー」郊外の住宅地に響く複雑で美しい鳴き声の主は、野鳥ファンの間でも“美声の持ち主”として知られるイソヒヨドリです。春の早朝、灰青色の背中とだいだい色の腹が鮮やかなオスが、灰色で少し地味な印象のメスの気を引こうと、高らかにさえずります。この時期(4~6月)によく鳴き声が聞かれるのは、繁殖期に向けた行動の一つ。気温の上昇や日照時間の増加といった季節の変化を感じとり、オスは縄張りを主張しつつ、メスへのアピールとしてその声を響かせます。特に、大陸からの移動性高気圧に覆われる朝は、気温が低く空気が乾いているため、音が遠くまで通りやすく、さえずりがいっそう際立ちます。近年は生息域が広がり、都市部の住宅街でも見かけることが増えているイソヒヨドリ。早朝の散歩で耳を澄ませば、春の訪れを告げるそのリズミカルな鳴き声に出会えるかもしれません。この週末は、少し早起きしてみてはいかがでしょうか。

平均気温の傾向(4/12~5/11)

期間の第一週(4/12-18頃)は南海上から暖かな空気が流れ込みやすく、北日本や東日本を中心に、日中の気温が平年を大きく上回る日があるでしょう。4月下旬からは、全国的に概ね平年並みの気温で推移する見通しです。

降水量の傾向(4/12~5/11)

発達した低気圧が周期的に北日本を通過するため、北海道や東北では降水量が平年を上回る予想です。その他の地域では、曇りや雨が数日間続くことがありそうですが、全体的な降水量は概ね平年並みとなるでしょう。

(気象予報士:ファーマー)

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