紅葉3つの条件

西日本や東日本では記録的な残暑が続いています。ただ、朝晩の空気にはキリっとした冷たさが加わって、季節の変化を肌で感じる日が増えてきました。北日本では秋が深まり、北海道の内陸部では最低気温が5℃を下回る日が多くなっています。道央の大雪山周辺では、紅葉(黄葉)が見頃を過ぎ、すでに落葉が始まっています。10月下旬には東北や北関東の山々も秋色に染まるでしょう。さて、鮮やかな紅葉には、いくつかの条件が必要とされています。①「秋晴れ」が続く…太陽光を十分に浴びることで葉は光合成を行い、赤い色素であるアントシアニンを生成します。日差しが強いほど赤が鮮やかになります。②夜間の急激な「冷え込み」…夜が冷え込むとアントシアニンの消費が抑えられ、深みのある赤色が保たれます。③「適度な雨」…晴天が続き過ぎると乾燥して枯れてしまうこともあるためです。最新の予報では、11月上旬にかけて気温は平年より高めで推移すると予想されています。今秋も「紅葉前線」の南下はスローペース、各地とも見頃は例年よりも遅くなりそうです。

平均気温の傾向(10/12~11/11)

引き続き、平年に比べて気温は高めで推移する見込みです。特に、来週末(10/20頃)にかけて西日本や東日本ではかなり高く、夏日日数の記録を更新する地点が多くなるでしょう。なお、北海道では10月最終週以降には初冬の寒気が流れ込む日があり、平野部から初氷や初雪の便りが届くかもしれません。

降水量の傾向(10/12~11/11)

西日本や東日本太平洋側では、周期的に通過する低気圧や前線の他、南海上から流れ込む湿った空気の影響を受けやすい時期があるでしょう。そのため降水量は平年よりやや多くなる見込みです。その他の地域では概ね平年並みとなる予想です。

(気象予報士:ファーマー)

シェア!