京都 五山の送り火

京都では8月に入ると個々の家で精霊(先祖)迎えの行事が行われます。 毎年16日に行われる五山の送り火は、この精霊(しょうりょう)を再び冥土に送り帰すという意味をもっています。20時前になると街の広告灯が消され、京の夜空に「大文字」などの送り火が浮かび上がります。精霊を無事に帰すために雨天でも行事は実施され、1964年以降一度も中止されたことはありません。そもそも、この時期は太平洋高気圧が強いため雨が少なく、夕立も20時までに止むことがほとんどです。しかし、南海上から台風が北上していた2016年は、京都市内は夜に入って激しい雨が降り、一時送り火が全く見えない状況になりました。その年の夏の特徴は、①西日本と南西諸島中心に顕著な猛暑 ②台風の発生数7月末時点で4個のみ ③8月に一気に7個発生しそのうち4個が北日本に上陸・通過、などが挙げられます。 ①と②は今夏と同様です。さらに、現在台風5号が北日本接近の構えを見せていることに加え、来週末には次の台風が予想され③の要素も現れ始めています。来週の送り火当日の京都では、8年前と同様に強い雨が降る可能性があります。今年8月の天候の特徴は、2016年と同様に、猛暑に加え「台風」がキーワードとなりそうです。

平均気温の傾向(8/10~9/9)

日本付近の上空には暖かい空気が居座っており、この先も気温は全国的に平年よりも高い状態が続く見通しです。特に期間半ばにかけては非常に厳しい暑さとなる見込みです。海・山のレジャーにお出かけの際には、熱中症対策をしっかりと心がけましょう。

降水量の傾向(8/10~9/9)

太平洋高気圧が強く勢力範囲が広く、日本海側も例年以上に晴れの天気が多くなる見込みです。そのため、降水量は平年をやや下回る予想です。太平洋側では平年並みの見込みですが、期間中は台風の接近数が多くなる見通しです。台風の勢力や進路によっては、降水量が平年を大きく上回る可能性があります。

(気象予報士:ファーマー)

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