梅雨前線が日本海まで北上した7月上旬には、西・東日本では真夏の日差しが照り付けて、猛暑に見舞われました。現在は梅雨空に戻っていますが、週間予報では来週18日頃からは傘マークが消えており、いよいよ梅雨明け、そして太平洋高気圧が主役の本格的な夏が始まる見通しです。夏の天気に影響を及ぼすもう一方の役者は台風です。今年は発生ペースが記録的に遅くなっていますが(7/12現在2個)、最近では2020年も同様に7月末時点での発生数が2個でした。その年は8月に入ると一気に8個が発生し、最終的には平年並みの数となりました。南海上で太平洋高気圧の勢力が強い状況が続き、積乱雲の発達が抑制されていることが発生遅れの一因と考えられます。一方で、晴天続きで周辺の海面水温が、平年よりも3℃前後高い状態になっています。台風が発生すると一気に発達する可能性がある状況です。夏休みに海のレジャーを計画される際には、天気図のチェックをお忘れなく。熱帯低気圧が急速に強い台風に変わり、予想より早くうねりや高波が届くおそれがあります。
例年、梅雨明け後は太平洋高気圧の勢力が持続しやすく、今年も7月下旬は概ね安定した晴天が続く見込みです。加えて、日本付近の上空は期間を通して例年よりも暖かな空気に覆われる予想で、全国的に高温傾向が続くでしょう。
この先の1ヶ月間は、例年と同様に晴れる日が多いでしょう。ただし、来週にかけて梅雨前線による大雨が見込まれる東日本太平洋側と西日本では、期間を通しての降水量が平年よりやや多くなる予想です。
(気象予報士:ファーマー)