食中毒対策を万全に

梅雨から夏の終わり(6~9月)にかけては、食中毒の発生が増加します。簡単に言うと「暑いから食品が腐りやすい」となりますが、この時期の高温多湿は、食中毒を引き起こす「細菌」にとって理想的な環境で、放置すると急速に増殖します。代表的な細菌には、カンピロバクター(主に鶏肉)サルモネラ属菌(主に鶏肉や鶏卵)ぶどう球菌(素手で調理した食材)腸管出血性大腸菌(肉類、O157が有名)などがあります。最新の予報によると、来週末の16日頃には梅雨前線が北上、本州付近で停滞し始める見通しで、西・東日本で梅雨入りする可能性があります。それに伴い細菌の活動も活発化します。そこで、梅雨入り前に食中毒対策を再確認しましょう。次の3点が基本です。①手洗いや食品・食材の洗浄 ②食材の温度管理(冷蔵・冷凍)、消費期限を守る ③加熱による殺菌・消毒 冬のウイルス(インフルエンザ、ノロなど)と同様に、夏の細菌にも十分注意しながら生活しましょう。

平均気温の傾向(6/8~7/7)

日本付近の上空約1500mの気温は、北日本を中心に平年より高めで推移する見込みです。また、6月中旬にかけては、東日本や北日本では太平洋高気圧に覆われる日が多く、平均気温は平年に比べてかなり高くなる可能性があります。6月中旬以降には、九州から東北にかけて梅雨入りが予想され、非常に蒸し暑くなるでしょう。こまめな水分・塩分補給、適切なエアコンの使用など、熱中症対策が欠かせません。

降水量の傾向(6/8~7/7)

期間の後半(16日以降)は梅雨前線が本州付近に停滞し、西・東日本では曇りや雨の日が続くようになるでしょう。西日本の太平洋側や沖縄奄美では、太平洋高気圧縁辺の湿った空気により雨が強まる期間があり、降水量は平年をやや上回る見込みです。

(気象予報士:ファーマー)

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