本州にも雨の季節が近づいてきました。シトシト雨から集中豪雨、梅雨寒からムシムシ猛暑と、この先7月にかけては気候が大きく変動します。気分が滅入りがちとなるこの時期ですが、可憐に咲く青やピンクの紫陽花(あじさい)の花が、私たちの心を癒してくれます。ちなみに英語では「Hydrangea(ハイドランジア)」と呼ばれます。この名前は「Hydra-」または「Hydro-」という「水」を意味する接頭語と、「angea」というラテン語やギリシャ語で「器」を意味する言葉が組み合わさってできています。「水の器」、雨の中で咲く姿からこの名が付けられたのかもしれません。さて、平年の梅雨入り日は、福岡が6月4日、大阪は同6日、東京は同7日などとなっています。最新の予報では、6月第2週以降に梅雨前線の北上が予想されています。西・東日本では例年よりやや遅めの梅雨入りとなりそうです。
期間前半はオホーツク海高気圧から冷涼な空気が流れ込む時期があり、北・東日本を中心に気温がやや低くなる予想です。後半になると太平洋高気圧が徐々に勢力を強め、本州では真夏の暑さとなる日があるでしょう。期間全体の平均気温はほぼ平年並みになる見込みです。
期間の半ば以降には、例年通り西日本付近で梅雨前線が北上し、まとまった量の雨が降る日があるでしょう。さらに、沖縄・奄美や西日本の太平洋側では、高気圧縁辺の湿った気流の影響を受けやすくなるため、降水量は平年よりやや多くなる見込みです。
(気象予報士:ファーマー)