早春らしい寒暖の波

早や立春を過ぎ、暦の上では春が始まりました。日が徐々に長くなり、晴れた日には春らしい雰囲気が陽射しに感じられます。さて、立春から3月20日頃にかけての期間は、太平洋の高気圧から日本海の低気圧に向かって強い南風が吹く「春一番」が発生することがあります。西・東日本では最高気温が20℃近くまで上がることもあるこの現象、春の到来を告げる風物詩として知られています。広範囲に強風や融雪災害などをもたらすため、防災上でも重要な意味を持つ現象です。さて、来週半ばには南海上から春の空気が一気に北上し、季節外れの暖かさとなる見込みです。関東では早くも春一番の吹く可能性が出てきました。

平均気温の傾向(2/10~3/9)

期間前半は、移動性となった高気圧が南海上から本州付近に張り出す見込みです。暖かい空気が流れ込み西・東日本を中心に季節外れの気温となる日があるでしょう。また、冬型の気圧配置が長続きしないため、北日本も気温は平年より高めで推移する見込みです。なお、2月下旬になると大陸から強い寒気が南下する可能性があり、真冬の気温に逆戻りする日があるでしょう。

降水量の傾向(2/10~3/9)

期間前半は本州付近を通過する低気圧の影響で、西・東日本の降水量は平年をやや上回る見込みです。後半は晴れる日が多くなるでしょう。北日本では冬型気圧配置や低気圧による影響が小さく、降水量は平年に比べ少ない見通しですが、後半は冬型気圧配置の強まりや北海道付近を通過する低気圧の影響により、平年よりやや多くなるでしょう。

(気象予報士:ファーマー)

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