【天体観測】太陽系惑星の観察を!5月30日はブラックムーン

気温や天候のアップダウンが激しかった4月が終わりました。西の空に少し見えていた冬の大三角は西の空に消えて春の大三角が主役になり、夜空の季節も移ろいでいきます。

画像:国立天文台HP

■5月は新月が2回
1ヶ月のうちに満月が2回あると「ブルームーン」などの愛称で知られていますが、新月が1ヶ月のうちに2回ある場合は「ブラックムーン」と呼ばれることも。圧倒的な存在感のある満月と比較すると「見えない」新月については少し注目度が低めかもしれません。
新月の日とその前後は星の観察には良い条件となりますので、見えない月にもちょっと思いを寄せながら星空を楽しんでください。

■水星が観られるチャンスはあと少し!
4月29日に東方最大離角となった水星は、5月7日頃まで観察しやすい状態が続きます。太陽が西の空に沈んで30分くらい後、西の空で水星を探してみてください。ただ、水星が見えるのは低い位置ですので、低空に雲がなく開けた場所で観察しましょう。肉眼では見つけにくいので、双眼鏡などを使うことをおすすめします。
【注意】絶対に太陽を見ないよう、観察は太陽が完全に沈んでからおこないましょう。

■月が金星を隠す金星食
実は5月には1日に部分日食、16日に皆既月食がありますが、いずれも日本では観ることができません。今月日本で見られる「食」は5月27日の金星食です。
ただ、見られる地域は日本全国でもごく一部で、宮崎県と鹿児島県の一部の地域、沖縄県や東京都小笠原村のみとなります。(下記図参照)

画像:国立天文台HP

また、今回の金星食は昼間(13時前後頃〜14時前後頃・地域によって時間差あり)に起こるので双眼鏡や望遠鏡を使う必要がありますが、絶対に太陽を見ないよう、くれぐれも注意してください。

■惑星と月のコラボレーション
5月下旬(22日〜27日)は、明るく輝いて存在感のある太陽系の惑星たちが空を彩り、新月に向かって欠けていく月がそれぞれに挨拶するように接近していきます。

画像:国立天文台HP

5月は1日が新月で星の観察には条件も良く、連休で旅行やキャンプなど街明かりの少ない場所に行かれる方は、是非、空を見上げてみてください。

(コラム担当:F)

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